七年目の浮気 (1955)【映画】

   

束の間の独身ライフ。妄想アラフォーおやじ万歳笑!

七年目の浮気

『七年目の浮気 (The Seven Year Itch) 』鑑賞。1955年アメリカ。ビリー・ワイルダー監督。104分。

ビリー・ワイルダーが『第十七捕虜収容所』に続きヒット舞台劇を映画化した、セクシーコメディ。蒸し暑いニューヨークのアパート。妻子がバカンスに出かけたため、一時の独身気分を満喫しているリチャード (トム・イーウェル) のもとに、上の階に住む美女 (マリリン・モンロー) がクーラーを求めてやってくる。地下鉄の通風口に立ったマリリン・モンローの白いスカートが巻き上げられるシーンはあまりに有名。舞台でも主演を務めたトム・イーウェルが、映画版でもリチャードを演じている。

via: 映画.com

主演はトム・イーウェル。共演にマリリン・モンローほか。

ワイルダーは若いころにハマってひと通り観たのだが、本作は未見だった。てわけで初鑑賞。

マリリン・モンローの映画って観たことあったかな?ああ、『お熱いのがお好き』に出てたか。カラーで観るのははじめてな気がする。ブロンド美女はやっぱカラーのほうが映えるね!

マリリン・モンローのファンタジー感

てか本作のモンロー、役名まで「ブロンドの美女 (The Girl) 」なのね笑。最後のほうでは「マリリン・モンローがいるかもしれないだろ!」てセリフまで出てくるし笑。この年でここまで自分をアイコン化できるって素晴らしい。

つかつか、こんとき29歳なのか!もっとずっと若いのかと思ってた!

男を勘違いさせるよーな、ちょっとバカっぽい女の役はホントによくハマる。男の妄想がそのまま具現化したようなファンタジー感。いかにも男が好みそうな、ちょっと下品 (褒め言葉です笑) な雰囲気が何とも素晴らしい。

どこまでその気なのかわかんない感じも実に絶妙。魔性のフェロモン笑。

キュート、てのとは何か違うよーな気がする。それなら奥さんのエレン (イブリン・キース) のがよっぽどキュートだと思う (てこれ好みの問題か笑) 。

何とゆうか、カワイイとかそーゆうのは突き抜けちゃって、もう存在そのものがファンタジーなんだよね。

現実なのか妄想なのか

本作の半分くらいは、主人公リチャード (トム・イーウェル) の妄想で構成されている。激しい妄想力。男っていつの時代もバカなのね笑

現実と妄想の境界が徐々に曖昧になっていく感覚が面白い。モンロー扮する美女ですら、実は妄想なんじゃないかと思えてくる、ちょっと不思議な雰囲気がある。

てこれはモンローが持ってるファンタジー感によるところが大きい。映画全体の空気をも支配してしまう、圧倒的な存在感。

リチャードが醸し出す、しょーもない男の愚かさといい、ぼくの大好きな森見登美彦さんの小説をちょっとだけ彷彿とさせるようなところもある。

つかこの映画、現代でも十分通用するとゆーか、半世紀以上前の作品とは思えないほど新鮮。最近でゆうと『(500)日のサマー』とか『モテキ』なんかと通じる部分もあるように思う。

つか妄想全開アラフォーおやじが主人公とか、当時としては斬新すぎたんじゃないかと、逆に不安になる。

リチャードの独り言

ほとんどリチャードの部屋のみで展開される、一人芝居みたいなおはなし。舞台劇みたいだなあと思ったら、元ネタはやはりフロードウェイだった。なるほどナットク。

リチャードは妄想もさることながら、独り言も異常に多い笑。ひとりであんなに喋るやつはいないって笑、なーんて思う反面、そんなに嘘くさくもないから不思議。このあたりはトム・イーウェルの巧さだろうか。

イーウェルの演技ははじめて観たけど、顔芸とかキャラクタとか、どことなくジム・キャリーを彷彿とさせる。舞台版でもこのリチャードを演じていて、トニー賞に輝いてるんだそうな。そしてこの映画版ではゴールデン・グローブ賞獲得。まさにハマり役。

ほかの作品も観てみたいと思ったが、主に舞台やTVを中心に活躍していたひとらしく、映画にはあまり出ていないみたい。残念。

地下鉄の通気口

マリリン・モンローといえば、地下鉄の通気口でフワッと舞い上がるスカートのシーンがあまりにも有名。本作はこのシーンが出てくる映画、といったほうがわかりやすいかもしれない。

ほぼ全編、リチャードの部屋の中で進行する映画なのに、数少ない「部屋以外」のこの場面が、映画史に残るほどの名シーンとして有名になった、てのが何だか面白い。かなーりどーでもいいシーンなんだけどね笑。

ちなみにこのシーン、リチャードとモンローが映画を観にいった帰り、て場面なんだけど、その観にいった映画ってのが『大アマゾンの半魚人』笑。

架空のギャグなのかと思ってたら、なんと実在するSFホラー映画なんだとか。怪獣映画みたいな感じかなあ。気になる笑。

と思ってAmazonで調べてみたら、Blu-rayからフィギュアまで、関連商品が盛りだくさん!さすが大Amazon笑!つかけっこう有名な作品なんだなあ。不勉強でなんか恐縮笑!。

さいごに

原題は「七年目のかゆみ」。何ともステキなタイトルだ。浮気とゆうよりは、妄想だよねほぼ笑。

「かゆみ」とゆう表現は、劇中で精神科医の理論として登場する。結婚七年目に浮気をする男が急増するんだそうだ。あたかも、かゆみ (Itch) のように。ほんまかいな笑。

500年前のインディアンの描写からはじまるあたりも好き。今観てもあまり古さを感じないのは、この導入の仕掛けが何気に効いてるような気がする。男の愚かさって、ずっとかわんねーんだなあ笑。

オープニングと言えば、タイトルシークエンスもカワイらしいくて、えらいオシャレだなあと思ったら、やっぱりソール・バスだった。オープニングが洒落てると、それだけでワクワク感がだいぶ違う。

会話や仕草もところどころクスッと笑えて、とにかく楽しい。暗くなるシーンが微塵もないてのは、やっぱいいね!

そして何といってもラフマニノフ笑。曲掛かるタイミングが絶妙で、本作を観た後しばらくは、この曲聴くだけで可笑しくなってしまう。耳に残ってしかたがない。真央ちゃんの感動をも吹き飛ばす破壊力笑。

て感じで、最初から最後までとってもチャーミングな映画でした。ワイルダーはやっぱ古びないなあ。

おわり。

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