365日のシンプルライフ (2013)【映画】

      2014/12/01

フィンランドからやってきた「人生で大切なもの」を見つけ出す365日のモノがたり。

Tavarataivas

『365日のシンプルライフ (Tavarataivas) 』鑑賞。2013年フィンランド。ペトリ・ルーッカイネン監督・脚本・主演。80分。

フィンランドに住む青年ペトリ・ルーッカイネンが失恋を契機に、物に囲まれた生活を一新すべく行った1年間の実験を追ったドキュメンタリー。全所有物を倉庫に保管、1日に1個だけ倉庫から持ち出し、何も購入しないことを1年間続けるというルールのもと、日々の実験を通じて自分自身と向き合い、何が自分にとって大切なのかと模索する姿を映し出す。

via: シネマトゥデイ

公開直後の夏ごろに観たのだが、感想書くタイミングをすっかり逃していた。

未だに上映しているところをみる (とゆうか地方ではこれからのところもちらほら) と、異例のロングランヒットと言っていいだろう。(ぼくが観たのは上映後はじめての「映画の日」で、平日夕方にも関わらず満員御礼だった) 。

ちなみにiTunesでセル版を配信中なので、近場に上映館がないかたはご覧あれ。ちょっと高いけどね。

iTunesで観る。▷ 365日のシンプルライフ(字幕版)

モノ天国

原題の「Tavarataivas」は、英訳するとTavara = Goods, taivas = heavenとなって、「モノ天国」みたいな意味。

Google翻訳に発音させてみたら、「タバラタイバス」でけっこーそのまんま。つかフィンランド語って馴染みがなさすぎてあれだけど、単語の間にスペースとか入らないのね。スウェーデン語もたしかそーだったような。北欧言語、スペースのナゾ。

フィンランド語と言えば、作中で数を数えるシーンがあるんだけど、馴染みの薄い言語だと、数の数えかたって早口言葉みたいで何か笑えるなあなんてことも思ったりもした。

まあ、早口言葉みたいなのは日本語も英語もそうか。サンジュサン、サンジュシ、サンジュゴ、サンジュロク……。サーティスリー、サーティフォー、サーティファイヴ、サーティシックス……。知らないひとが聴いたら可笑しいよね。

つーわけで邦題はなかなかのナイスネーミング。言語のはなしから入ったけど、フィンランド映画自体、観るのは本作がはじめてだった。

決意の影に女あり

女と別れた男ペトリ (主演であり監督) が、すべてのものを倉庫に預けて、人生の再出発。

ドキュメンタリーとゆうかなんとゆうか、その独特な雰囲気が面白い、ちょっと不思議な映画。いや映画ってゆうか何だろ、バラエティの企画みたい、なーんてゆうと安っぽすぎるか笑。

どーでもいいけど、男が何かを決意するきっかけって、大抵オンナ絡みだよなあと最近思う。フィクション然り、現実然り。

女にフラれて撮りはじめたビデオ日記の延長が本作そのものなわけだし、「365日」の間に新しいカノジョができて、そのカノジョを取るかルールを取るか、みたいな板挟みに悩んだりもする。

男なんて所詮そんなもん。神様の手のひらで足掻く孫悟空のごとし。つかこの映画、断捨離の衣を纏った、軽いノロケじゃねーか笑。

狂気から生まれる節度

シンプルライフの細かなルールは、予告やあらすじを参照いただくとして、のっけから雪のヘルシンキを全裸で疾走しなきゃいけない (服も全部預けてるから!) 、てんだから、だいぶブッ飛んでいる。

上でバラエティを引き合いに出したけど、むかーし観てた『電波少年』のなすび懸賞生活を思い出したなあ。それくらい、しばらく全裸笑。

人間、慣れると服なしでもけっこう暮らせるのね。つかさ、何で冬にはじめたかなあ。寒いじゃん!そしてロングコート最強笑!

全てのモノを倉庫に預けて、無から生活する、てのはまあ誰もが思いつくリセット願望だけど、実際にやっちゃう、てのはかなりの狂気を感じる。

そんな狂気から、節度ある暮らしのリズムが生まれるってコントラストが面白い。

モノを補うのはヒト

ペトリが恵まれているのは、モノがなくても助けてくれる友人や家族がいるってこと。

食料を届けてくれる弟、かなり変わってるけど愉快な友人たち、おばーちゃん……。そして何といっても最強なのが、かーちゃん笑。登場した瞬間からなぜか大爆笑。つられてこっちも爆笑しちまったじゃねーか!かーちゃん最強説って万国共通なんだなあ。

モノの不足を補う、ひととひととの繋がり。恵まれてるとゆうか、モノを手放したからこそ、ひとのありがたみがよりわかるようになったのかもしれない。

ケータイやメールといった「繋がり」を断つことで、周囲との関係性がより強固になる、てのは何やら示唆に富んでいる。

さいごに

人間はモノでできていない」。ペトリの心の師ともいえる、おばーちゃんのこの言葉が、本作のすべてを表している。

観終わったあと、自分も実際に何かしらの行動を起こしたくなった。ペトリほどストイックにはなれなくても、最小限のモノしか持たない暮らしってのは誰しも憧れるところ。

モノにこだわらず、自分なりのシンプルライフを探したくなる、そんな映画。とりあえず、ムダ遣いはやめようとおもいました。

おわり。

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オマケ

赤ちゃんキット

作中にも出てくる「赤ちゃんキット」ってシステムが素晴らしすぎる。(ドキュメンタリーだから) 当たり前だけどフィンランドに実在する制度らしい。さすが福祉大国。子育て支援て、こーゆうのが第一歩だよなあ。

子供を産んだすべての家庭に支給される箱。赤ちゃんに必要なものが詰まってて、しかも箱自体がベッド代わりになるってんだから、何ともイカしてる。

パンフレットにも詳しいことが書いてあった (映画館で立ち読みした) ので、気になるひとは読んでみよう!以下の記事も参考になる。

フィンランドの乳児死亡率が世界一低いのは段ボールで赤ん坊を育てているから – GIGAZINE

作品情報

あらすじ

ヘルシンキに暮らす26歳の青年ペトリは恋人との破局を発端に、さまざまな物にあふれた生活を変えることを決意。持っている物を全部倉庫に預け、倉庫から持ち出すのは1日に1個、1年間継続、1年間何も買わないという四つのルールを課す。今、自分に必要な物を選ぶという日々の決断を通じて、彼は人生で大切な物は何かと模索するようになっていく。

via: シネマトゥデイ

予告編

映画『365日のシンプルライフ』予告編 – YouTube

 -2010年代の映画 ,

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