網走番外地 北海篇 (1965)【映画】

      2014/12/26

北海狼蹴散らして、帰ってきました網走野郎!ドスの高倉暴れまくる、人気シリーズ中の最高傑作!

網走番外地 北海篇

『網走番外地 北海篇』鑑賞。1965年東映。石井輝男監督。90分。

北海道北端の網走刑務所。殺人傷害で服役中の橘真一 (高倉健) は仮出獄となった。「社長が俺の保釈金を出してくれる筈だ」という病身の葉山 (千葉真一) の願いをかなえてやろうと、橘は釧路港の志村運送店へ赴くがとても保釈金を出す余裕などなかった。そんな中、オホーツク海側の港町に荷物を運べば高額報酬を出す、という男・安川と金田がやって来た。ちょうど思案にくれていた橘は、葉山の保釈金を得るために、その危険な仕事を買って出たのだが…。

via: iTunes解説

主演は高倉健。共演に田中邦衛、嵐寛寿郎、杉浦直樹、千葉真一、大原麗子ほか。

健さん追悼

高倉健さん追悼のTV放映で鑑賞。

突然の訃報にはかなり驚いた (余談だけど、芸能人て弱ってく姿を見せないから、みんな突然死んだように映る) 。そんなことあるわけないけど、健さんだけは不死なんだとなぜか本気で思っていた。合掌。

後年の柔らかくなった健さん (役が、て意味ね) の作品はけっこう観たけど、若いころの、とゆうか任侠映画自体をマジメに観たのは、本作がはじめて。

やっぱカッコイイなあ。本作公開時は34歳くらい。今のぼくと大して変わらないのか……。

圧倒的なオーラとゆうかアニキ肌とゆうか。普段は優しげなのに、凄んだときの眼がおっかねえ。ホントに怖いひとって、むやみやたらと騒いだりはしない。凄むのはここぞってときだけ。

リアルタイムで観てたひとたちは、皆そんな静かな佇まいに惹かれたのだろう。

ほのぼのロードムービー笑?

本作は、網走番外地シリーズの4作目。これってはなしが続いてるんだろうか笑。なにぶんはじめて観るんでよくわからない笑。

キャラはおんなじみたいだけど、繋がりがわからなくてもそれなりに独立して楽しめるようにはなっている。

つかさ、網走監獄あんま関係ないし、任侠映画のイメージともちょっと違うような気がする。賑やかロードムービー。けっこうほのぼのしていた。何だろ、ファミリー路線?

昔の西部劇みたいな展開だなあ (て西部劇もちゃんと観たことないんだけど) と思ったら、ストーリーのモチーフはジョン・ウェインの『駅馬車』なんだとか。『駅馬車』も気になりつつずっと未見の映画。なるほどこんなおはなしなのね。

座長のような健さん

流れで運び屋の仕事を引き受けることになった橘 (健さん) 。道中いろんなひとが集まってくる。

健さんの人柄を慕って、てわけでもないんだけど、なぜだかひとを引き寄せるチカラ、みたいなものが健さんにはある。不思議な魅力、とはいえ不自然さはあまり感じない。

主演はあくまで健さんだけど、楽しいのはこの脇役たち。トラック一行の中では杉浦直樹 (若い!) が抜群の存在感を放っている。

あとあと、ショートカットの大原麗子がすんげーカワイイ笑。これ発見できただけでも、本作観てホントよかったなあと思った笑。

他にも、前半の監獄シーンの田中邦衛や嵐寛寿郎 (鬼寅!) なんかも素晴らしい。鬼寅はユルい伏線もあったりして、後半ニヤリ。

何だか「健さん追悼」で観てるはずなのに、不思議とまわりの役者さんばかりに目がいってしまった。

健さんはあくまでも「軸」。まわりにひとが集まってくる。ほかの役者さんを引き立たせる。これって晩年に至るまで、高倉健て俳優、人間そのものがそーだったよなあ。役と本人のシンクロ。座長のような存在。と、改めてその偉大さを再認識させられた。

雪が似合う

ラストの雪原アクションはなかなかの迫力。このころの映画って、みんな本気で走って本気でコケてるから、これ以上なくリアル。だけどそんな本気が逆に滑稽だったりもするから、表現て難しいなあとも思う。

人間、真剣なほど可笑しい。てのはコメディの鉄則。て本作のアクションは決してコメディじゃないけど笑。大原麗子はコケる様まで愛おしい。マタギの嵐寛寿郎もカッコよかったなあ。つか似合いすぎ笑

それにしても健さんは、寒いところがホントによく似合う。『八甲田山』『南極物語』『鉄道員』……。雪原でポケットに手突っ込んで、スラッと伸びた脚。目瞑るだけで映像が浮かぶ。画になる男。

さいごに

任侠映画観てみたいなあと思っていた矢先の訃報 (菅原文太さんも逝ってしまった) だったので、何だか残念でならない。『昭和残侠伝』『日本侠客伝』シリーズもいずれ観たい。

見直したい作品だって数えきれないほどある。『飢餓海峡』『ブラック・レイン』『新幹線大爆破』……。

何しろ出演作が200本以上あるからなあ。1日1本観てもざっと1年近くかかる。途轍もない数字!

いなくなって、改めてその偉大さに戦慄している。時間掛かってもいいから、コツコツ見返していこー。スクリーンの中の輝きは、いつまでもずっと失われないのだから。

おわり。

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