ゴーン・ガール (2014)【映画】

      2015/04/14

失踪中の妻エイミーの捜索続く。

ゴーンガール デヴィッドフィンチャー

試写会にて『ゴーン・ガール (Gone Girl) 』鑑賞。2014年アメリカ。デヴィッド・フィンチャー監督。149分。

結婚5周年に突如姿を消した妻を捜す男が警察の捜査やメディア報道に追い込まれ、さらに妻殺害の疑いを掛けられてしまう物語を描くスリラー。アメリカの女性作家ギリアン・フリンのベストセラーをベースに、理想の夫婦が抱える秘密を暴く。

via: シネマトゥデイ

脚本は原作者のギリアン・フリン。主演はベン・アフレック。共演にロザムンド・パイク、ニール・パトリック・ハリス、タイラー・ペリー、キャリー・クーン、キム・ディケンズ、エミリー・ラタコウスキーほか。

12月12日から公開 (一部劇場で11日夜から特別上映あり) 。

うーん……。まずまず面白かったけど、期待したほどではなかったなあ笑。大好きなフィンチャー監督ってことで、だいぶ前からかなーり楽しみにしてたんだけど、あるいは期待しすぎたか……。

そんな過剰すぎる期待を軽く飛び越えてくれるのが、いつものフィンチャー監督だったのだが…… (だから全面的に信頼して、期待値上げまくった、てのもある) 。

ちなみに本作は (とゆうかどんな映画もそーだとぼくは思っているけど) 、何も知らずに観たほうがより楽しめるってことは言うまでもない。つーわけで以下は例によって、ネタバレとかを気にせず書くので、あしからず。

読む > 観る

これ、原作者が脚本も担当してるんだけど、その原作のほうがはるかに面白いんだろうな、てことを観ながら思った (映画を楽しみにしてたから原作は未読。これから読みます) 。

とゆうのも、物語の構造がいかにも小説的で、「観る」より「読む」のほうが数段楽しめそうな予感がする。

世界的ベストセラーをここまでコンパクトにまとめた、フィンチャー監督の編集力はあいかわらず素晴らしい。けど如何せん、ちょっと展開がヒドすぎやしないかい笑。

特に後半の展開なんてツッコミどころ満載で、いたるところ辻褄がおかしい。劇中の「計画」が破綻してるから、ある程度はしかたない部分もあるのかもしれんけど。

エイミー (ロザムンド・パイク) やニック (ベン・アフレック) の行動はそこそこ理にかなっているから、そこに疑問は残らない。まあ、怖いよね笑。

この映画の真の面白さって、この”怖さ”にあるんだろうけど、そこに至るまでの展開に強引さが目立つから、残念ながらあまりピンとこない。

何がおかしいって、いくらなんでもあんな簡単に警察の目はごまかせないでしょ。何かしらアラを見つけるだろうし、警察だってそこまで無能じゃないと思うんだよね笑。

『ゲーム』と『サイコ』

展開がそこそこ読めちゃったってのも、イマイチ乗れなかった理由のような気がする。

まあ予告で流れてるようなミスリードが「真相」なわけない、てのはバカでもわかるだろうから、「真相」までの流れはだいたい想像がつく。

その「真相」までを描いた前半は、フィンチャー監督の初期作『ゲーム』を思わせる作りになっていて楽しい。ひょっとして全くおんなじパターンかとも思ったけど、さすがにそれはないよね笑。

真相」が明かされたあとが実はこのおはなしの肝で、その描写はヒッチコックの『サイコ』を彷彿とさせる。

うん、これフィンチャー監督なりの、21世紀版『サイコ』なんだな、てのがありありと伝わってきて、高まった! (ヒッチコック大好き。『サイコ』は特に好き)

その流れで来て、気になるのはじゃあ本作の「ノーマン・ベイツ」は誰か?てことになるんだけど、そこがこの物語の真の怖さに繋がる部分でもあるから、なかなかよくできている。

まあ主要登場人物の全員 (笑) が、多かれ少なかれ「ベイツ」的な側面を持っている、なんてことを言っちゃうと元も子もないんだけど、感じかたは観るひとによって変わるよーな気もするから、なかなか面白い。

特に男女で意見が分かれそう。男のぼくからすると、一番怖いのはもう言うまでもなくエイミーだよね笑。『サイコ』に似せておいて、肝心のところでは役割を逆転させる、てのが何とも巧い。

That’s marriage

オチにもやや疑問が残った。いやね、モヤモヤが残るってのは全然構わないの。そーゆうのキライじゃないし。

つかさ、これぼくがバカなだけかもしれんけど、最後あれいつ (つか何で) 妊娠したの?失踪前なら偽装した意味がわからんし、失踪後ってのもちょっと考えがたい。おかしくね?ニックの子じゃないってこと?デジー?それは、怖いな笑……。

(2015/4/14追記: 原作を読んだらナゾが解けました。小説の感想 ▷ ゴーン・ガール (ギリアン・フリン)【読書】「不快」が滲み出る「文芸」)

何だかこの二人には、この程度の”罰”じゃまだ足らないなあと感じてしまったのが、一番ナットクしがたい部分な気がする。

十分地獄だってのはわかるけど、(表面的に) 何だか丸く収まっちゃってんじゃねーよ、て思うし。この二人、そんくらいヒドい笑。

それこそ『サイコ』みたいな顛末を辿って、ニックは冤罪で……。みたいな結末のがよっぽど救いがないよーな気がするのだが、どうだろう。

まあでも何だかわからないけど、エイミーの「これが結婚よ (That’s marriage) 」てのにゾッとしたのもまた事実。結婚て、怖いのね笑

“完璧”なダン夫妻

展開については散々文句を書き連ねてきたけど笑 (愛情の裏返し、つまりは偏愛だと思ってくださいませ) 、役者さんたちはみな素晴らしかった!ストーリー抜きにして、彼らをただただ観るだけでも、この映画は十分愉しめる。

ロザムンド・パイクが、わけても特に素晴らしい。その”怖さ”もさることながら、時折キュートな素顔を覗かせたりもして、魅せてくれる。テンション上がったときのジャンプがカワイイ笑

あとプリケツでスパイダーマンみたいな動きしてるのには思わず吹き出してしまった (笑いとは真逆のシリアスなシーンなのに) 。この女優さん、アクションシーンも観てみたい笑。

あとあと、見直したのがベン・アフレック (見直したとかエラそう笑) !

もうぼくはベンアフのこと今まで大っ嫌い (魅力を感じたことが一度もない) で、キャスト知ったときはガッカリだったんだけど、今回の役はすんげーハマってた!フィンチャー監督さすが!

何だかいつもはカッコつけのくせにホントにカッコイイ (しかもそーゆう役を自分の監督作でやったりするから腹立たしい笑) 、てゆう何の面白味のない役ばっかりだったけど、本作のニックは、カッコつけのダメ男笑。

このひと、ダメ男がマジでハマるわ〜。新境地!何だかあの、ホントに犯ってんだか犯ってないんだかわかんない表情も絶妙だったなあ。うん、悪役のがハマるんだなベンアフは。もともと人相悪いし笑。ケツアゴ笑。

他の役者さんたちも、みな見事だった。デジー (ニール・パトリック・ハリス) はマジで気持ち悪かった (褒め言葉です) し、ボニー刑事 (キム・ディケンズ) は、コーヒー片手に付箋張ってく姿がカッコよかった!

マーゴ (キャリー・クーン) は、ニックとの掛け合いが楽しかった。つかグミ笑。この双子兄妹、ホント仲良くて和む。本作唯一の、救いな部分。

あとあと、アンディ (ニックの教え子) 役のエイミー・ラタコウスキーもなかなかカワイかったなあ笑。女性陣が軒並み素晴らしかった!

さいごに

原作は映画とは違う結末なんだとか。宝探し的な前半だったり、日記調な部分も含めて、本で読んだほうがゼッタイ面白いと思っている。読むのが今から楽しみだ。

観る前から、今年のベスト入り間違いなし!なーんて前のめりになっていたのだが、展開がイマイチで一転迷っている笑。出演陣は文句なしに素晴らしかったので、ギリギリ入れてもいいかなあ。なーんて感じで悩みましい。困ったなあ笑。

おわり。

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作品情報

あらすじ

ニック (ベン・アフレック) とエイミー (ロザムンド・パイク) は誰もがうらやむ夫婦のはずだったが、結婚5周年の記念日に突然エイミーが行方をくらましてしまう。警察に嫌疑を掛けられ、日々続報を流すため取材を続けるメディアによって、ニックが話す幸せに満ちあふれた結婚生活にほころびが生じていく。うそをつき理解不能な行動を続けるニックに、次第に世間はエイミー殺害疑惑の目を向け……。

via: シネマトゥデイ

予告編

コステロの「She」に乗せた特報が秀逸で惚れ惚れする。劇中でも使ってほしかったなあ。これ予告のが優れてるパターンじゃね笑。

映画『ゴーン・ガール』予告編 – YouTube

フィンチャー監督は『ドラゴン・タトゥーの女』の「Immigrant Song」(ツェッペリン。歌っているのはカレンO) といい、こーゆうスポット映像を作るのがホントに巧い。だから余計に期待しちゃうんだよなあ笑……。

 -2010年代の映画 , ,

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