人生万歳!(2009)【映画】

      2015/02/03

これぞ、ハッピー・エンディング。

人生万歳 ウディアレン

『人生万歳! (Whatever Works) 』鑑賞。2009年アメリカ。ウディ・アレン監督。91分。

ウディ・アレン監督の通算40作目となるラブコメディー。久々に舞台をヨーロッパから古巣ニューヨークに移し、くたびれた中年男性と若い娘の奇妙な恋愛模様を映し出す。

via: シネマトゥデイ

主演はラリー・デヴィッド。共演にエヴァン・レイチェル・ウッド、ヘンリー・カヴィルほか。

ウディ・アレン監督 (40作目!) で、天才物理学者が主人公、つーのに惹かれて何気なく観てみたのだが、めちゃめちゃ面白かったー!

原題 (Whatever works) は、”何でもアリ”。とゆうほどハチャメチャでもないが、まあ確かに何でもありなおはなしではある。

登場人物が突然話しかけてくる!

厭世家で自殺願望を持つ、孤独な物理学者ボリス (ラリー・デヴィッド) が主人公。と言っても暗さは微塵もなくて、世間に対する不満をまき散らしまくっている偏屈じいさん。のわりにはあまり嫌味がないのが素晴らしい。

いや、実際にいたらすげーイヤなやつだとは思うんけど、端から観てる分には可笑しみに溢れている、てのはラリー・デヴィッドの巧さ、なのかな。

冒頭から画面のこちら側に向って話しかけてきたりするのが可笑しい。登場人物の中で、このボリスだけが「映画」という枠組みを理解している。というか、その枠を飛び越えてこちらに語りかけてくる。天才は世界の枠組みをも容易に飛び越えるということか。

やたらと理屈っぽくて、口が達者で、厭世的で、孤独で、てのは何だか自分に似たところあるなあ、て感じで妙に親近感が湧いた、てのもこの映画好きになった理由かもしれない。

天才、て設定だからそんなふうにいうと自惚れみたく聞こえるかもだけど、そーゆう意味では全然なくて、ぼくも端から見たらこんな感じに映ってるのかなあ気をつけねーと、なんてことも思ったりした。

女優の魅力を引き出す天才

そんなボリスのもとに、家出少女のメロディ (エヴァン・レイチェル・ウッド) が突然舞い込み、奇妙な共同生活が始まる。

無知な女のコが孤独な男に恋をして、側にいることで成長し、やがて去っていくという構図は、『her / 世界でひとつの彼女』とちょっと似たところもあって、妙に切ない。

このメロディのカワイさも絶妙なんだよなあ!絶妙なダサさ。が、恋をすることで徐々に洗練されていく。その移り変わりが滑らかすぎて心地いい。

ボリスも最初はブスだと思ってたのに、段々愛おしく感じてくる。偏屈だからあからさまには表に出さないけど。

そのボリスの印象と合わせるかのように、メロディも徐々にカワイくなっていく (ように感じる) のも凄まじい。ウディ・アレンて、女のコをカワイく撮るのがホントに巧いなあ。女優さんの魅力を引き出す天才だ。

さいごに

後半の展開はまさに原題通り。最後ちょっと破綻する映画って、好きだなあ。案配も程よい。

大団円の幸福感は、『素晴らしき哉、人生!』とちょっと似たところがあるなあなんてふうにも思った。あの映画は天使が落っこちてくるけど、本作は主人公が落っこちる笑。アレンなりのオマージュが込められてんのかなあ。

何だか邦題も、そのあたりを意識してるような感じがするけど、実際のところどうなんでしょう。

ハッピーバースデイの唄 (笑!) 歌いながら手洗ったりとか、小ネタも満載でイチイチ可笑しい。会話劇としても一級品で、至るところ声出して笑った。心の底から楽しめる素晴らしい映画。

そんなに古い映画でもないのに、観るまではその存在すら知らなかった、てのも何気に驚きだった。この世はまだ観ぬ良き映画で溢れていることよのう。

調べてみたら、旧恵比寿ガーデンシネマのクロージングプログラムだったんだとか。さすがのセンスに脱帽。2015年3月の復活が、ますます楽しみになった。

おわり。

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作品情報

あらすじ

かつて物理学でノーベル賞候補にもなったボリス (ラリー・デヴィッド) は、自殺を図るが失敗。命は助かったものの結局妻とも離婚し、大学教授の地位も失ってしまう。今では古いアパート住まいの彼はある晩、南部の田舎町から家出してきたメロディ (エヴァン・レイチェル・ウッド) という若い女性に同情し、家に上げるが……。

via: シネマトゥデイ

予告編

映画『人生万歳!』予告編 – YouTube

 -2000年代の映画

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