愛して飲んで歌って (2014)【映画】

   

その嘘、ホント?

愛して飲んで歌って

『愛して飲んで歌って (Aimer, Boire et Chanter) 』の試写会に行ってきた。

『ヒロシマ・モナムール (二十四時間の情事) 』『アメリカの伯父さん』などで知られるフランスの名匠、アラン・レネ監督の遺作となったコメディ。余命わずかな友人のために3組のカップルが一致団結するかと思いきや、その男と友達以上の関係にあった女たちやそれに振り回される男たちが絶妙な駆け引きを繰り広げる。

via: シネマトゥデイ

つー内容で、キャストはカップル3組6人しか出てこない。あーいや、最後にもうひとりちょろっとだけ出てくるから厳密には7人か。てこれは軽いネタバレだな笑。

元ネタはアラン・エイクボーンの『お気楽な生活 (Life of Riley) 』とゆう戯曲。だからか設定やおはなしは極めて演劇的、なのはわかるんだけど、美術その他もかなり変わっている不思議な映画だった。

いきなり建物 (のドア) を模したヒラヒラのカーテンから人が出てくるんだから、一瞬「おや?」てなる。

その冒頭、テラスみたいな場所で夫婦の会話がはじまるんだけど、しばらくすると演劇の練習だということがわかる。

あーだからこんなセットだったのね、と思ったら、全編ずっとその調子で進むんだから紛らわしい笑。てこれはわざとなんだろうな。劇中劇 (あからさまには登場しない) と、本編の境目を曖昧にしようって効果を狙ってるのかな、なんてことをちょっと思った。

場面転換などにも明確な型があって、慣れてくるとなかなか心地いい。独特の様式美。ブルッチ (BLUTCH) というフランス人漫画家が描くイラストが、とてもカワイイ。

かと思うと登場人物のアップでは背景が消えて独白みたいになったりもして、けっこうドぎつかったりもする。舞台みたいだけど、あくまでも映画。そんな不思議体験だった。

見せかたが特殊なせいで最初は面食らうが、おはなし自体はまずまずわかりやすい会話劇だ。ところどころクスッとできるのはいかにもフランス映画らしい。

これ普通の映画にしたら面白くないのかな。いやでもそーすると余計な部分も描かなくちゃいけなくなって、没入感が損なわれちゃうのかもしれない。焦点がボヤけるとゆうか。

本作最大のキーパーソンであるジョルジュが一切登場しない、てのも洒落ててステキだった。出てこないからこそ際立つ存在感。彼に全員が振り回される。

これぼくの年齢 (30代前半) でも十分愉しめたけど、まだちょっと早いのかなって気もちょっとした。ましてや結婚もしてないしねぼくの場合。

理解はできるんだけど、実感を伴っていない感覚。その点登場人物たちと同程度の齢 (50代60代) を重ねていると、よりハマるんじゃないかなあ。

あと男女でも感想分かれそうだな、とも思った。ぼくも含めた男は「女ってバカだなあ」と思うだろうし、逆に女性は「男ってやっぱりわかってないのね」と感じるんじゃなかろーか。

そーゆうある種男女の普遍的な部分を描いたおはなしなのかな、なんてことも思ったりした。

個人的に一番寄り添えたのは、コリン (イポリット・ジラルド) かなあ。毎週末時計を合わせるってのが一番笑えたよーな気がする。

あとストーリーには全然関係ないけど、2度登場した「謎の動物」(モグラ?) も何だか妙にホッコリできてサイコーだった。何で出てきたのか文字通りナゾだったけど笑。

この手のアート系映画って、久しぶりに観たなあとゆう気がする。芸術的すぎてワケワカラナイ部分もたくさんあったけど、そのせいか妙に心に残った。

意味 (や意図) を考えたくなるし、考えなくても十分楽しめるほど心地よくて、あとからジワジワくるものがある。まあ正直なところ、観終わった直後は「何じゃこりゃ?」て感じで”はてな”だらけだったんだけど笑……。

アラン・レネ監督の作品を観たのは本作がはじめてだった。

冒頭の引用で挙げた以外にも、『夜と霧』『去年マリエンバードで』などの代表作があって、タイトルくらいはぼくでも聞いたことがある。

残念ながら本作が遺作とのこと。過去の作品はどんな雰囲気なのか、いずれ観てみたい、なーんてことも思ったりした。

おわり。

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作品情報

『愛して飲んで歌って (Aimer, Boire et Chanter) 』。2014年フランス。アラン・レネ監督。108分。

主演はサビーヌ・アゼマ。共演にイポリット・ジラルド、カロリーヌ・シオル、ミシェル・ヴュイエルモーズ、サンドリーヌ・キベルラン、アンドレ・デュソリエほか。2月14日公開。

あらすじ

ジョルジュの死期が近いことを知り、友人である3組のカップルはジョルジュの残り少ない人生を意義のあるものにしようと決心する。ところが、実はジョルジュと友人以上の過去があった女たちの思いが錯綜。そんな女たちに男は動揺し……。

via: シネマトゥデイ

予告編

アラン・レネ監督最後の作品!映画『愛して飲んで歌って』予告編 – YouTube

 -2010年代の映画 ,

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