【おくやみ】ホラー作家としての吉村達也さん

      2013/04/19

作家の吉村達也さんが亡くなった。最近は著作をあまり読んでいなかったものの、突然のことでとても驚いた。60歳とまだ若い。

吉村さんのウェブサイトを見てみたら、亡くなった日付で以下の記事がポストされていた。

Yoshimura Tatsuya Official WebSite | 吉村達也公式ウェブサイト: 訃報のお知らせ

みなさん、こんにちは。長らくごぶさたしておりました。突然ですが、私はこの度、死んでしまいました。

何とも吉村さんらしいなあ。

ホラーを読み漁った日々

吉村さんは一般的にはミステリ作家として紹介されることが多かった。新聞のおくやみ文でも、肩書きは「ミステリ作家」となっていた。

だけど僕の中ではあくまでホラー作家という位置づけである。読んだ著作はホラーがほとんどでサスペンスが少々。ミステリは読んだことがない。

10数年前、ホラー小説にハマっていた僕は、角川ホラー文庫を読み漁っていた。

瀬名秀明の『パラサイト・イヴ』、鈴木光司の『リング』、貴志祐介の『黒い家』、などなど。今思うとあの頃はジャパニーズホラーが一番盛り上がっていた時期。

その中でも一際面白かったのが吉村さんのホラーだ。

初期の秀作

最近のは読んでいないので何とも言えないが、僕が読んだ初期の著作には面白いものが多かった。

中でも『初恋』『先生』は特にオススメ。

「ストーカー」「モンスター〇〇」といった言葉や考え方がまだ存在しなかった頃に書かれたこれらの作品。

霊や超常現象などよりも人間が一番怖い。いや人間だからこそ怖い。

怖いから読みたくない、でもこの先どうなっちゃうのか気になる、というある種の怖いもの見たさ。軽快に読める文章とテンポも手伝って、一度読み出したら止まらなくなる。

ホラーの楽しさを存分に味わえる、これぞホラー小説といえる秀作である。

ご冥福をお祈りします

『貞子3D』『鍵のかかった部屋』と、僕が同時期に読んでいた他の作家たちの作品が、次々と映像化されている最中にひっそりと亡くなったのは、何か巡り合わせだなあ、とこれはとっても個人的な感慨。何とも言えない気持ちになった。合掌。

僕が読んでいない吉村さんのホラーは、まだまだたくさんあるようだ。

これからますます暑くなる季節。背筋が寒くなるホラーは夏こそよく似合う。この機会にまた読んでみようかな。

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