あなたの人生を変える睡眠の法則 (菅原洋平)【書評】

      2014/02/14

朝昼夕3つのことを心がければOK!科学的快眠習慣のススメ。

睡眠のメカニズムを知る

「睡眠」はあらゆる習慣の基本だと思っています。

人間が行う活動の中でも、最も多くの時間を費やしているのが睡眠です。1日のうちの3分の1程度を僕たちは眠って過ごしています。

それなのに、その仕組みについて僕たちはあまりにも無知です。なぜヒトは眠くなるのか。僕は考えたこともありませんでした。

何事もメカニズムを知ることは楽しいです。それに、仕組みが分かればカイゼンすることもできます。

ここで、理想的な睡眠とはどんなものか考えてみます。

布団に入ったらスッと眠りに落ちて朝までぐっすり。朝起きたらパッチリ目覚めて、昼間はまったく眠くならない。そして夜になったら自然と眠くなって……。こんな感じでしょうか。全部がカンペキ、てのはなかなか難しそうです。

睡眠のメカニズムを理解し活用できれば、そんな夢のようなことでも実現できちゃうかもしれません。それもそんなに苦労せず、ごくごく簡単な習慣を身につけるだけで。

あなたの人生を変える睡眠の法則

あなたの人生を変える睡眠の法則

作業療法士である菅原洋平さんの著書『あなたの人生を変える睡眠の法則』を読みました。

睡眠を司る3つのリズムを理解・活用することで、睡眠の質を高める方法が紹介されています。

良く眠れるどころか、やる気まで自然と涌き上がってくるってことですから、それこそ「夢」のような話です。

話半分で読みはじめましたが、けっこう科学的な内容で、すぐ引き込まれました。ところどころ難しくて論理展開が追えないところはあったものの、全体的にはすっごく読みやすかったです。

人生を変えたいかどうかは別として、「しっかり眠る」ことは誰しも望んでることかなと思います。

本書で紹介されている「睡眠の質を高める習慣」のポイントは、「起床から4時間以内に光を見て、6時間後に目を閉じ、11時間後に姿勢を良くする」。たったこれだけです。とっても簡単。これならできそうですね。

習慣の実践はもちろん大切ですが、それよりもなによりも、まずは睡眠のメカニズムを理解することが重要です。

なぜ上記の3つの習慣が有効なのか。盲目的に実践するよりは、意味を理解してからやったほうが身になるからです。

規則正しくなくていい

この手の本は、結局のところ「規則正しい生活を心がけよう」みたいな身も蓋もないことを言っている場合が多いです。

本書はかなり最初の方で、そんな当たり前の考え方とはきっぱりと訣別してしまいます。

毎日忙しく生活する私たちにとって、規則正しい生活ほど、酷な作業はありませんよね。早寝早起きが健康に重要なことは、言われなくても分かっています。しかし、現代の都市型生活では、生体リズムは知らないうちに後ろにずれていき、簡単に夜更かし朝寝坊の生活になってしまうのです。

via: P42

ではどうすれば良いのか。良質な睡眠のリズムを作っていくために「規則正しい生活」に変わる重要なこととは何か。それは自らをマジメントする発想です。

作業療法士としての著者の実体験には、大きな説得力があります。以下ちょっと長いですがグッときたので引用します。

良いリズムをつくることができる患者さんは、「規則正しい生活」は目指していません。どんな行動をすると、その後、自分のからだがどうなるかを常に評価し、修正しています。私が、病気と今後の生活について説明すると、良いリズムをつくられる患者さんは、「なるほど。私のからだはそうなっていたのか」と、まるで新しいことを発見したときのような反応をされます。

病気を抱えながら歩むこれからの生活を考えると、不安や落ち込む感情が前面に出てしまいます。しかし、仕組みを知り、どうすればよいかを科学的に考えられると、人は「面白い!」という反応をするのです。

私は、ヒトを動かすのは、この「面白い!」という感情だと確信しています。

via: P43-44

大切なのは、まず自分のからだとしっかりと向き合うことかなと思います。注意深く観察していれば、からだに何か変化が起こったときに自然と「面白い!」と思えるような気がします。

そしてこの「面白い!」を原動力として発展してきたのが「科学」です。そんな科学のおかげで、「睡眠」のこともここまでわかってきたよ、というのが本書です。

寝るために生きる

そもそもなぜ僕たちは眠くなるのか。ポイントとなるのは「メラトニンリズム」「睡眠ー覚醒リズム」「深部体温リズム」という3つの生体リズムです。それぞれの細かいメカニズムは本書を読めばかなり深いところまで理解できます。

この3つのリズムがずれてくると、内的脱同調といって睡眠の質が低下してしまいます。先に紹介した3つの習慣は、このリズムの「ずれ」を整えるためのものです。

睡眠の質を良くしたいと思うと、快眠グッズなどを使って「寝る直前や眠っているときどう過ごすか」てことを考えがちです。

でも眠っているときは無意識なのでコントロールできません。それよりも意識のある日中こそ重要。というか、何かを意識的にやろうとしたら、起きているときにしかできません。「良く眠る」ためには、起きている日中をいかに過ごすかがとっても大切になってきます。

僕はこれまで「生きるためにしっかり寝よう」と考えていましたが、どうやら考え方が全く逆だったようです。

人間は「寝る」という活動に一番たくさんの時間を割いているわけですから、その睡眠を軸に生活を整えていく、というのは理にかなっています。「しっかり寝るために生きよう」くらいの意識でちょうどいいのかもしれません。

あなたの人生を変える睡眠の法則 付箋

まとめ

「早起きしたい」「日中眠くなって困る」「寝つきが悪い」「夜中に起きてしまう」「寝ても疲れがとれない」などなどなど。睡眠に関する悩みを持っている人は多いのではないかと思います。

少しでも思い当たる人は、本書を読んでみることをオススメします。ボリュームもコンパクトですぐ読めますし、習慣も簡単なものばかりです。

習慣はとりあえず1つでも良いので実践することが大切だそうです。どれか1つでも改善されれば、他のリズムも整えやすくなります。

僕もさっそくこの習慣を実践しています。はじめてからまだ数日ですが、早くも効果が現れている感じがします。

習慣を実践する上で注意してることとか、細かい方法なんかはもうちょっとしたら別エントリでまとめてみようかかなあ、なんて思っています。

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