黄金狂時代 (1925)【映画037】

      2014/12/02

笑いと涙と、人生のすべてをつめこんだ世界遺産級の名作。チャップリンの至芸に酔いたまえ!

黄金狂時代

『黄金狂時代 (The Gold Rush)』鑑賞。1925年アメリカ。チャールズ・チャップリン監督 (製作・脚本・音楽・主演)。72分。

あらすじ: ゴールド・ラッシュに沸くアラスカ。放浪紳士チャーリーも一山当てるため、雪山にのぼるが、運悪く猛吹雪に遭遇する。ほうほうの体で逃げ込んだのは指名手配中の凶悪犯の潜伏する山小屋だった。そこに金鉱を発見したビック・ジムも逃げ込んでくる。小屋に閉じ込められた3人は、やがて猛烈な飢餓に襲われる……。

via: Amazon内容紹介

オリジナルはサイレント映画ですが、観たのは1942年に再上映されたサウンド版。チャップリンがナレーションやセリフをアテレコしています。

でもサイレントのままでもけっこう楽しめたんじゃないかなあ。

笑いの基本

もうざっと100年くらい昔の映画ですが、今でも通用するような笑いがたくさん出てきます。追いかけ回したり、勘違いしたり、何かどこぞのコントで見たことあるよなー、てシーンがたくさん。

以降の時代に数多作られてるコントのオリジナルというべき作品なのでしょう。チャップリンの動きやタイミングはまさに「笑いの教科書」そのものです。

シンプルな笑いは時代も国も選ばないですね。すごい。

本物の靴を食べたかと思ったら、パンを靴に見立ててダンスを披露したり。何かと靴がキーワードになってる映画です。

でもどんな意味が込められてたんだろう。深読みし過ぎなのかな。いずれにしろどっちも素晴らしいシーンです。

靴を食べるシーンでは、ホントに革の靴をムシャムシャと食べてるみたいで、観ていてちょっと気持ち悪くなるほど。

しかも食べちゃってからはしばらくの間片方の靴なしで過ごしてて、そういうところもけっこう芸が細かいなあと思います。

全体的におちゃらけてる映画ですが、靴ダンスのシーンはいきなり本格的です。チャップリン本気出した感じ。表情が本気なんですよね。サラッとすごいことやるあの感じ、鳥肌立ちました。

誠実なチャップリン

映画でチャップリンが演じる男はいつも誠実だから好きです。誠実すぎて損しゃちゃうことも多いですが、最後はたいていハッピーエンド。

富だったり愛だったり、手に入れるものは様々ですが、とにかく観ているこちらもハッピーな気分になれます。

正直者がバカをみない。良いですね。現実もそうだったらいいのになあ。

まあ誠実だから可笑しいんですけどね。バカ正直というか。アラスカの雪山にスーツ姿ってだけでもおかしいだろって感じですからね。

でもそういう誠実さを嘲笑う、て感じはまるでないんですよねー。そこがチャップリンのすごいところ。何だろ、本人は微塵もバカにされてると思ってなくて、底抜けに明るいからかなあ。

何だかコメディとゆうよりはファンタジーに近いとゆうか、ちょっとおとぎ話みたいな感じがするんですよね。時代があまりに昔だからかもしれませんが。

他の登場人物もあんまり悪い人間は出てきません。人間臭いだけで悪人じゃないんですよね。心はかなり清らかな感じがします。牧歌的な雰囲気。結局はそういう時代ってことなのかなあ。

さいごに

ストーリーはあってないようなものですし、1時間ちょっとでサクッと終わるところも良いです。ボーッと観てると元気貰える感じの映画。

何というか、観てるときは非日常にどっぷりと浸れるけれど、観終わったらすぐ現実に帰ってこられる感じって、まさにこういうのが「映画」だなーと思います。

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