ベンジャミン・バトン 数奇な人生 (2008)【映画043】

      2014/10/31

人生は素晴らしい。

ベンジャミンバトン

『ベンジャミン・バトン 数奇な人生 (The Curious Case of Benjamin Button)』鑑賞。2008年アメリカ。デヴィッド・フィンチャー監督。165分。

作品情報

あらすじ

80代の男性として誕生し、そこから徐々に若返っていく運命のもとに生まれた男ベンジャミン・バトン(ブラッド・ピット)。時間の流れを止められず、誰とも違う数奇な人生を歩まなくてはならない彼は、愛する人との出会いと別れを経験し、人生の喜びや死の悲しみを知りながら、時間を刻んでいくが……。

via: シネマトゥデイ

キャスト・スタッフ

監督はデヴィッド・フィンチャー。お気に入りの監督さんです。ほとんどの作品を映画館で観ています。まず裏切られることがないとゆうほど信頼しているので、彼の作品てだけで内容を知らなくても (とゆうよりはあえて情報をシャットアウトして) なるべく映画館まで足を運ぶようにしています。

でもなぜだか本作だけは見逃していました。今回初めて観て、ようやく長年の穴埋めをできた感じです。

サスペンススリラーが得意な監督さんなので、ちょっと毛色が違う感じがします。でもエッジが効いてて透明感もある独特の映像はいつも通りですし、何よりも時間を操るのが巧みなフィンチャー監督、本作のテーマはピッタリです。

主演はブラッド・ピット。前半は特殊メイク過ぎて誰だかわかんないですが、歳とる (若返る?) につれてブラビっぽくなってきます。て当たり前か笑。

つかまあ実際のブラピもかなり若々しくて (今年50歳にはとても見えない) ちょっと年齢不詳っぽいところもあるので余計にややこしいです。

(見た目が) 若い頃は、何だかホントに昔のブラピっぽくて懐かしかったです。カツコイイ!あの頃の映画をまた観たくなるなあ。

それにしてもブラット・ピットはこの手の「変わってるけど変わってない」人物はなかなかハマりますね。まあ最高にイカれてておバカな役も大好きなんですけど。

幼なじみのデイジー役はケイト・ブランシェット。ちょっと怖いくらい美人です。美人すぎて、主人公の奇形がちょっと霞んでしまうほど。ブラピと合わせて美男美女、お似合いすぎです。そいえば『バベル』でも夫婦役だったよなあ。

他では「現在」パートで娘役のジュリア・オーモンドと、ブラピの「初恋」の相手エリザベス役のティルダ・スウィントンもよかったです。

予告編

字幕なしですが予告編はこちら (1分半ほどの動画です) 。

コタノト的見どころ

数奇な人の、数奇ではない人生

「数奇な人生」とゆうほど数奇ではないなあと思いました。ベンジャミンは出自や見た目こそこれ以上ないくらいに変わってますが、歩んだ人生はとっても良い人生なんじゃないかな。

でも普通の人の普通の人生を描いても面白くないわけで、そこはもう完全に発想の勝利ですね。むしろ「逆回転」させるだけで普通の人生がこれほどの「物語」になるってことにちょっと驚きました。

ベンジャミンは一見恵まれすぎているようにもみえますが、それはひとえに彼の人間性が素晴らしいからでしょう。異形だからこそ優れた性格を獲得できたとも言えます。この辺りのテーマ、とゆうか全体的に『フォレスト・ガンプ / 一期一会』と似た雰囲気があります。タイトルの感じとかからして似てますし。

「逆回転」することで人生の濃淡が返って際立つ感じもして、何だか「人生って何だろう」みたいなことについて、改めていろいろと考えさせられてしまいました。

最初と最後はどっちも誰かの「介護」が必要で、逆にしてもあんまり変わらないよなあとか。舞台が老人ホームってのは実によくできてるなあと思います。

いろんな経験を積んで、精神的に成熟してくる時期に若返ることで体力的にもピークを迎えるってのは、何だか「逆」のほうがいいんじゃないかとさえ思いました。ちょっと羨ましいですね。

桟橋のシーン

ちょっと昔のアメリカの風景を切り取ったような映画って、個人的にスゴイ好きです。

理由は自分でもよくわからないんですが、街並とかファッションとか文化とか使ってるものとか、全体的に憧れます。何だろ、日本人がアメリカに憧れていた時代のアメリカだからかなあ。一番「映画っぽい」感じもします。

本作は様々な「古き良きアメリカ」が観られるってだけでも楽しいです。

一番好きなシーンは「桟橋」のシーン。フィンチャー監督は映像がキレイだから好きなんですが、このシーンは特に素晴らしいです。

二度出てくるシーンで、どちらも素晴らしいですが、お父さんとくる最初のシーンが特に好きです。

デイジーの事故

フィンチャー監督らしい表現は、本作には少ない印象です。

でもデイジーが事故に遭うシーンはとてもよくできてて、そうそうこの感じだよ、と思いました。流れるようなテンポと細部にまでこだわってる感じ、大好きです。このシーンだけ何回か繰り返し観てしまいました。

「偶然」についての話なのに、「必然」なように思えてくるところも面白いです。

交差する瞬間

0歳から80歳までの人生、方向はどちらからでも、同世代なら40代は同じ時を刻めます。ベンジャミンとデイジーの時間が交差するシーンは本当にステキです。この映画のハイライト。

僕は今のところ結婚願望なんてものはほとんど持っていなくて、ちょっとイメージすることすら難しい状況ですが、大切な人と同じ時を刻むってのはやっぱりステキだなあと思ってしまいました。

いや、交差する時間は限られているとわかっているからこそ、彼らは大切に生きたんだよなあ。

一緒に年を重ねていくのも良いけど、彼らのようにある瞬間だけ同じ時を生きるというのもそう悪くはないような気がします。むしろ後者のほうが惹かれるかも。

うーん、「数奇な人生」、ますます魅力的だなあ。

さいごに

こんなに映画らしい映画を観たのは久しぶりな気がします。

それほど退屈とも思わなかったので、長さ (2時間40分!) も全然気になりませんでした。

こういうちょっと落ち着いた雰囲気の映画が年々好きになってきています。歳とったってことかなあ笑。

フィンチャー監督はやっぱりいいですね。他の作品もまたいろいろと観返したくなりました。

iTunesはこちら → ベンジャミン・バトン 数奇な人生(字幕版)

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