アポロ13 (1995)【映画044】

      2014/10/31

ヒューストン、トラブル発生。

アポロ13

『アポロ13 (Apollo 13)』鑑賞。1995年アメリカ。ロン・ハワード監督。140分。

作品情報

あらすじ

月面探査を目的とするアポロ計画が継続されているアメリカでは、引き続きアポロ13号打ち上げの準備が進められていた。やがて、ジム (トム・ハンクス) ら3人の飛行士チームが乗組員に任命されるが、そのうちのひとり、ケン (ゲイリー・シニーズ) が風疹を患ったことから予備役のジャック (ケヴィン・ベーコン) が代替搭乗する。そして1970年4月11日、13号は月へ向けて打ち上げられた。しかし、順調に航行していた最中、酸素タンクが爆発する事故が発生。月面着陸はおろか、地球への帰還も困難な事態に。それでもジムたちは地球へ戻るために試行錯誤し、一方の管制センターでも彼らを無事地球に帰還させようと様々な対策を講じる。そんな中、生命線である13号内の酸素と電力が刻一刻と奪われていくのだが……。

via: allcinema

キャスト

トム・ハンクス、ビル・パクストン、ケヴィン・ベーコン、ゲイリー・シニーズ、そしてエド・ハリス。この頃の映画って、どの作品にも彼らのうちの誰かしらは出てくるんじゃないかな。それくらい、90年代のハリウッド映画界を引っ張っていた役者さんたちです。

この年代の映画は好きでよく見てたので、しょっちゅう出会ってる大好きな俳優さんたちばかり。何だか懐かしいなあ。彼らにいっぺんに会えるってだけで嬉しくなってしまいます。

トム・ハンクスこそ主演俳優ですが、あんまり主役っぽくない普通な感じが彼の良さでもあります。他は名バイプレイヤーばかりで、なんだかみんなが主役みたいな感じ。ステキです。

全員すばらしいですが、選ぶとすればエド・ハリスですかねやっぱり。あの強烈なリーダーシップはカッコよすぎです。しかもパイロットたちとは結局最後まで交わらない、てのも何だか「プロ!」て感じがして良いんですよねー。

コタノト的見どころ

悪人不在の全員主役

キャスティングからしてすでに見どころなんですが、全ての登場人物に見せ場が用意されてるってところに素晴らしく好感が持てます。

作り手側の登場人物たちに対する愛情を感じます。本作は実話を元にしてるわけで、この愛情はモデルとなった人たちへの敬意、と言い換えることもできます。

真に悪い人が出てこないのも良いところ。この手の映画って大抵ミスして足引っ張るヤツとか、何かと邪魔してくる嫌なヤツが出てくるもんですが、そういう邪悪な心をもった人物はひとりも出てきません。

意見の衝突からいがみ合ったりはしますが、誰かを出し抜こうとか貶めようとかそういう感情は全くありません。13号を生還させるために全員が全力を尽くして努力する。とても清々しいです。

輝かしい失敗

この事故のことは実際にも「輝かしい失敗 (Successful failure)」と言われているそうです。アメリカ人てこういうフレーズつけるのホントうまいよなあ。

何事も敗戦処理は難しいです。負け戦をいかにうまく片づけるか、てのはその人間の真価が問われるような気がします。勝ち馬に乗って成功する人よりも、逆境になればなるほど生き生きとする人間のほうが僕は好きで、そういう人たちにより魅力を感じます。

転んでもただでは起きない、てのは成功者の鉄則でもあります、てちょっと違うか。

次から次へと沸いてくる絶体絶命のピンチをみんなで力を合わせてひとつずつ解決していくチーム力、すばらしすぎます。

どんどん減っていく酸素を何とか確保したと思ったら、今度は吐く息で二酸化炭素が増え過ぎるとか、頭抱えるしかないです。

何しろ「月」という、生身の人間が行ったことのある最も遠い場所からの救出作戦なんですから、大げさでもなんでもなく「人類史上もっともうまくいったトラブルシューティング」といえます。

エド・ハリスのリーダーシップが強烈です。「全責任はオレが持つから何とかしろ」と言わんばかり。「何を想定してたかはどうでもいい。何ができるかだ」てセリフはちょー重要だなあ。

何事も想定は大事ですが、ことが起こってしまった以上はそんなことどーでもいいんですよね。それよりこれからどうするかのほうが百万倍大事です。

それと、議論は百出しても最終的に決断するのはリーダーで、ひとたび方針が決まったら反対意見を言ってた人も不平はもらさず、決定事項の達成に向けて全力で取り組む、てのもこういう状況では大切かなと思います。

欧米らしいとも思いますが、日本も昔はこういう感じだったんじゃないかなあ。戦国大名なんかは家臣にひととおり意見を出させたら、どうするかは自分で決めてましたからね。お屋形様の決定に文句なんか言えるはずもないですし。

と、ちょっと脱線しましたが、誰かひとりでも責任逃れを考えてるやつがいたら、間違いなくコケてたと思います。うーん、どっかの国の電力会社とかもぜひ参考にしてほしい。

ちょっと思い出話

これは見どころ、とゆうよりはちょっとした思い出話です。

本作は劇場公開時に映画館で観た、てことでも個人的に思い出深い映画です。公開年からすると当時僕は13歳、中学生です。初めてまともに観た字幕映画だったんじゃないかな。ちょっと大人になった気分。

で、この映画の影響かどうかはわかりませんが、今の僕は宇宙の研究にとても興味を持っていて、いろいろと本も読んでいます。宇宙の成り立ちとかちょー知りたい。

でも「宇宙へ行ってみたい」なんてことはこれっぽっちも思っていません。それは確実にこの映画の影響だと断言できます。

中学生という多感な時期に、「宇宙はとても怖いところ」という情報をこれ以上ない強烈なカタチでインプットされてしまったわけですからね。

自分だったら絶対帰って来れなかっただろうなあ。帰ってこれずに宇宙をさまようとか考えただけでゾッとします。怖すぎ。それならひと思いに爆発して木っ端微塵になってくれたほうがまだマシだとさえ思います。

つかそもそも高所恐怖症だし (て地球飛び出したら高いも何もないか) 、乗り物酔いもしやすくてジェットコースターすら苦手。帰ってくる以前にきっと行けないんですけどね。もう宇宙飛行士に向いてなさすぎです笑。

今は民間人でもお金さえ出せば宇宙に行ける時代、この映画の公開時 (ほんの20年ほど前!) にはちょっと想像できなかったことです。僕が生きてるうちには確実に宇宙旅行が手軽にできるようになる日がくるでしょう。それもそう遠くない未来に。

うーんでもどうだろう、海外ですら足が重しなあ、やっぱり宇宙は未だに怖いです。これって軽いトラウマなのかなあ。

さいごに

プロジェクトとしては完全なる失敗なんだけど、それでも人類スゲって思えます。

それと映像や撮影技術は今見ても質が高くて、全く古びてないってのもすごいところ。

何度見ても感動できるステキな映画です。勇気をもらいたいとき、モチベーションを高めたいときにでも是非。

iTunesは吹替版なら。 → アポロ13 (日本語吹替版)

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