紅の豚 (1992)【映画053】

      2014/10/31

カッコイイとは、こういうことさ。

紅の豚

『紅の豚』鑑賞。1992年スタジオジブリ。宮崎駿監督。91分。

本作との出会い

観るのはこれで何度目だろうか。数ある宮崎駿監督作品の中でも一番好きな作品です。そんな本作が監督引退会見の日に急遽TV放送されるなんて、ファンとしては嬉しいかぎり。

初めてみたのは飛行機の中だったような気がします。以来TVで放送されるたびに観てて、何とゆうか、ジブリなのにちょっと大人なジブリで男臭いところが好きです。まさにキャッチコピーのまんま、とにかくカッコいいんです。すべてが。

現在公開中の『風立ちぬ』は (まだ観てないんですが) 飛行機のお話。過去の宮崎駿監督作品の中では本作が一番近いんじゃないかなーと思ってるんですが、公開に会わせた「ジブリ祭」のときにはTV放送がなくて、おかしいなあと思ってたんですよねー。ここに持ってきましたか。

作品情報

あらすじ

1920年代末のアドリア海は、ファシズムの足音と新たな戦争の予感におびえていた。それは決して「古き良き時代」などではなかった。食い詰めた飛行機乗り達は空賊となって暴れまわり、彼らを相手に賞金稼ぎたちは功を競った。その中に、賞金稼ぎとして最も名を上げていた一匹の豚、ポルコ・ロッソ(紅の豚: 森山周一郎)がいた。イタリア空軍のエース・パイロットだった彼は、自らに魔法をかけて豚の姿になってしまったのだ。ポルコをとりまく女性たち、手に汗握る空賊との戦い、アメリカからやってきた宿命のライバル、そして全編を彩る空を飛ぶロマン。誇りと金と女のために、命を賭けた戦いが今幕を開ける。

via: Amazon内容紹介

時代とか場所とか、そういえばはっきりと認識したのは今回がはじめてかも。何度も観てるけど、観るたびに発見があります。

キャスト

何といってもポルコ役の森山周一郎さんの声が渋すぎてちょーカッコイイです。「飛べない豚はただの豚だ」。日本映画史に残る名セリフ。

ジーナ役の加藤登紀子さんもだけど、主役のおふた方はこっちが大人になっても「あー大人だなあ」て思うんですよねー。かっこいい大人。あんな大人になりたいって大人。

あとピッコロ役の桂三枝 (現在は六代目桂文枝) 師匠は全然気づきませんでした。ふつーに声優さんかと思うくらい自然で馴染んでました。

グッときたポイント

外国映画の翻訳みたい

登場人物のほとんどはイタリア人、ライバルのカーチスだけアメリカ人という設定で、いずれにしろすべて欧米人です。

映画では当然「日本語」をしゃべるんですけど、微妙な言葉遣いなんかが「吹替」っぽかったり、外国語を日本語に訳したっぽい感じになってるってことに今回初めて気づいてすげーなあと思いました。

何かすげークサいこと言ってもあんまり違和感ないんですよね。ふつーにカッコよく見えます。キャラクターや声そのものがカッコイイってのもありますけど、やっぱりそーゆうのは「西洋人」てのも大きいのかなと。

この雰囲気とゆうか、「欧米人ぽさ」が細かいセリフ回しにも表れてる感じがします。

ピッコロが「釈迦に説法」のことを「ブッダに教えを説く」て言ったりとか、一瞬何言ってんのかわからなかったですし、こーゆう感じって洋画でよくある風景なんですよね。意図してんのかはわかりませんが、これを日本人が作ってる、てことがすごすぎます。

二人の女性

この映画にはタイプの異なる二人の女性が出てきます。つか宮崎駿作品はだいたいいつもそうか。

ジーナとフィオ。どちらもとっても魅力的です。

飛行機の設計技師でヤンチャなところのあるフィオと、飛行艇乗りたちのマドンナで艶やかで大人の女性ジーナ。男っぽいフィオと女性的なジーナ。でもホントのところは逆なんじゃないかなあという気が僕はしました。

一見男勝りにみえるフィオですが、本質的にはけっこう女っぽいんですよね。空賊に食ってかかって、後になって震えたりとか、けっこう女性的な弱さを見せるシーンが多いです。ヤンチャに見えるのは若さ故なんじゃないかなあ。

ジーナはめちゃくちゃカッコいい女性です。強い女性。しかも性格はけっこう男っぽいんじゃないかな。

出発しかけたボートから桟橋へジャンプするシーンなんかはかなりヤンチャだなあと思います。『裏窓』のグレース・ケリーみたいで、見かけによらず無茶する感じ。何とゆうか、美しさと可愛さと、あとその他いろいろのバランスがカンペキなんですよね。どの角度から見ても魅力的。

でも結局のところ二人は一見真逆のタイプのようで、本質的にはよく似た性格なのかもしれません。ラストでフィオはジーナと意気投合して大の仲良しになったと言ってますしね。まあ、全然タイプが違うから仲良くなる、てこともありますが。

あ、あとおんなじ女性繋がりて言うと、ポルコの飛行艇を作るのが全員女性、てのも宮崎監督らしくて好きです。

背景の異常な細かさ

時代背景とかビックリするほど詳細に描かれてますし、政治的な話なんかも登場人物たちの会話でけっこう出てきたりして驚きました。1930年代のイタリアの空気がひしひしと伝わってくる感じ。子供の頃はわからなかったなあ。

細かいところへのこだわりがめちゃくちゃすごくて、全てのシーンが観ていて楽しいです。飛行艇の描写なんかは、やっぱりこれ作った人すげー飛行機オタクなんだなあってことがホントによくわかります。

さいごに

ポルコの隠れ家とかホテル・アドリアーノとか、ジブリの映画ん中でも舞台に一番憧れる作品でもあります。僕が単にイタリア好きだからかなあ。

90分くらいの上映時間てのもいいですし、何か「その後」が気になる感じで終わるのもいいんですよね。

宮崎駿監督の作品の中で一番好き、てのはもちろんのこと、もしかしたら一番好きな「映画」と言ってもいいかもしれません。それくらい大好きな映画です。

これからも何度でも定期的に観返したい映画、素晴らしいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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