風立ちぬ (1976)【映画056】

      2014/10/31

もうひとつの『風立ちぬ』。

風立ちぬ

『風立ちぬ』鑑賞。1976年東宝。若杉光夫監督。94分。

太平洋戦争の最中である昭和17年、初夏。軽井沢にある水沢欣吾(芦田伸介)の別荘には、療養中の一人娘・節子(山口百恵)の友人たちが集まっていた。そのひとり、結城達郎(三浦友和)は、密かに節子に好意を寄せていた。悪化する一方の戦局も考え、達郎は節子との結婚を誓うが、結核に冒された節子の病状も悪化して行くのだった…。

via: Amazonレビュー

宮崎駿監督の『風立ちぬ』を観る前に観ておこうと思って鑑賞。ちなみに堀辰雄の原作は読んでいない。

その原作とは時代設定を変えているらしいが、物語の骨格は大体おんなじなのだろう。少なくともジブリのそれよりは「堀辰雄の『風立ちぬ』」なんじゃないかと思う。

舞台を戦時下にしたことで、「風立ちぬ。いざ生きめやも」の一節、ジブリ版のキャッチコピーでゆうところの「生きねば」、とゆう主題はより際立つようになったんじゃないかと思う。さらには反戦/厭戦的なメッセージも加わっていて、今の時代に観てもあまり古さを感じなかった。

時代の空気をどこまで忠実に再現してるのかはわからないが、昔の日本的な結婚観や家族観なんかも垣間みることができてなかなか面白い。

主演は山口百恵さんと三浦友和さんの最強カップル。この二人は何度も共演してるみたいだし、実際に夫婦になったからそう思うのかもしれないが、本当にお似合いのカップル。本作では二人で散歩するシーンがたびたび登場するが、並んで歩く姿はとってもステキで本当に画になるなあと思った。

若い頃の三浦友和さんは異常なカッコよさで、結婚するときは彼のファンのほうがショックだったのではないかと想像してしまうほどだったが、実際はどうだったんだろう。

つかこの二人が結婚する、てのは実際のところ当時はどんな受けとめ方だったんだろうか?ちょービッグカップルなことは今でも容易に想像できるが、「やっぱり」と思ったのか「衝撃」だったのか、「お似合い」と思われたのかどうだったのか、などなど、そーゆう空気感て、その時代を生きてないとなかなかわからないからなあ。後になって都合のいい解釈に変わってることもあるし。

と、ちょっと脱線したので話を映画に戻そう。

映画の中の山口百恵さんをまともに観たのは本作が初めてなのだが、なんとも不思議な女優さんだと思った。誰が見ても美人、てわけじゃないと思うんだけど、何だかついつい目がいってしまうとゆうか、もっと見たいと思わせるような魅力がある。完全に「気になる」系だと思うのだが、これも当時はどんなポジションだったんだろうか。

時折見せる自然な笑顔はとてもステキで可愛らしい。この頃はいくつだったんだろ、と気になって調べてみたら、えー17歳かあ!あの落ち着きはもっと年上に見えるなあ。ちなみに三浦友和さんは24歳、こちらは納得だ。

それと、百恵さんのもってる雰囲気は文学の世界ととても相性がいいなあとも思った。現在これくらいの年頃でそんな女優さんているだろうかと考えてみたけれど、ちょっと思いつかない。難しそうだなあ。

考えてみると日本文学の世界観て、ちょっとファンタジーっぽいなあとも思う。女性がけっこうカッコよくて、いそうでいない感じ。愚かな男の妄想でしかないのかもしれないが、そーゆうのは宮崎駿監督の世界観とも通じるところがあるのかなあなんて思ったりもした。

宮崎監督の『風立ちぬ』はもちろん、この「最強カップル」による他の作品、『伊豆の踊り子』とか『潮騒』とかも観てみたいなあ。

それにしてもジブリの『風立ちぬ』がなかったら一生観なかった可能性が高い映画。何とも言えない巡り合わせだなあ。ジブリのほうを観た人も、どのあたりがシンクロしてるのかとかの視点で楽しめるんじゃないかと思う。

Amazonでは今のところ中古しか手に入らないようだ。幸いにもiTunesで観ることができる。

iTunes → 風立ちぬ

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