スティーブ・ジョブズ1995 〜失われたインタビュー〜 (2011) 【映画057】

      2014/10/31

もうすぐ三回忌。

ユーロスペース

『スティーブ・ジョブズ1995 〜失われたインタビュー〜 (Steve Jobs: The Lost Interview) 』鑑賞。2011年アメリカ。ポール・セン監督。70分。

1995年、パーソナルコンピューター誕生をめぐるテレビドキュメント「The Triumph of the Nerds: The Rise of Accidental Empires」が制作される。そのなかで番組スタッフは、自ら創設したアップル社を退社して新会社NeXTのCEOとなったスティーブ・ジョブズへのインタビューに成功。生い立ちに始まり、技術的にもデザイン的にも従来のパーソナルコンピューターの概念を打ち破ったアップルコンピューターの開発、コンピューターの未来とそれが及ぼすカルチャーへの影響などを、ジョブズは次々と語っていく。

via: シネマトゥデイ

スティーブ・ジョブズの三回忌 (2013年10月5日) が近づいている。もう2年も経つのか。これに合わせるかのように「ジョブズ映画」が立て続けに2本公開される。

ひとつは来月 (2013年11月1日) 公開の伝記映画『スティーブ・ジョブズ (Jobs) 』。もう駄作の予感しかしない (ついでにゆうと邦題もかなりダサい) 。それでも多分観にいくと思うけど。

もうひとつがすでに公開中の本作。こちらは本人へのロングインタビューをまとめた作品。もともとTV番組として製作されたものなので、「映画」て感じとはちょっと違うけど、なんだか面白そう。てことで渋谷のユーロスペースへさっそく観にいってきた。

インタビューなのに、独演会かと思うほどにひたすらじゃべくり倒すジョブズ。「コンピュータとAppleと私」といったテーマで現在過去未来をとにかく語り尽くしていて、そのエネルギーに圧倒される。

当時40歳のジョブズ。おデコはちょっと薄くなってきてるけど、肌なんかははツヤツヤしてて、かなり若々しいなあ。めちゃくちゃエネルギッシュで、言動は自信に満ち溢れている。

でもその自信はちょっと虚勢を張っているようにも思えた。インタビュアーが都合の悪い質問をぶっこむとスッと無表情になったり、Appleの現状やスカリーの話になるととても哀しそうな表情を見せたり。何とも言えない。

ジョブズはこのインタビューの約1年後にAppleに復帰する。この頃が一番もがき苦しんでいた時期だろうか。このインタビュー自体が、Appleへ復帰するためのジョブズなりの「就活」だったんだろうか。

でもこの人はいつも自信たっぷりだったし、ずっともがいていたとゆうか、いつも何かと闘っていたような人生だったからなあ。置かれていた状況はあんまり関係ないのかもしれない。

僕は今でこそApple製品が大好きだけど、「信者」てほどではないと自分では思っている。Apple製品にハマりはじめたのはiPhone3GSから。それ以前にもiPod nano (初代) を使っていたけれど、Apple製品とゆう認識はあんまりなかった。

で、ジョブズのことはリアルタイムではあまり知らないとゆうか、亡くなってからいろいろ知ったクチで、いわゆる「にわか」ファンのミーハーだと思う。

死の前後に出版された伝記 (ウォルター・アイザックソン著) は読んだので、この映画でジョブズが語る内容はある程度知ってる話だったりもする。

知ってるが故の退屈さはあるんだけれど、やっぱり本人が語ることで出てくる雰囲気とか表情なんかがすごい面白い。

この感覚はどこかで味わったことがあるなあと考えてみたら、大学院の頃に聞いた講演に近いなあというところにいきついた。

外部の先生を招いて大学内で開かれる集中講義とか、学会の招待講演とかに近い感じ。あーゆうところでも、偉い先生が生い立ちから最新のトピックスまでを語ったりする。そんな光景を思い出した。

ジョブズがほとんどひとりで喋ってるようなもんだし、彼の講義を聴いているような感覚。議論こそないものの、彼ひとりのエネルギーで十分に「スティーブ・ジョブズ白熱教室」といえる内容だ。70分てゆう時間も講義としてはちょうどいい長さ。

以下にグッときた話題をツラツラと挙げていく。

・電話帳で番号を調べて、HPのビル・ヒューレットに直接電話したり、ローマ法王にイタズラ電話をかけたりといったエピソードが出てくるが、今ならTwitterやFacebookなどのソーシャルメディアを使って、けっこうな有名人と直接会話ができる。しかもジョブズの頃より容易に。でも実際にやろうと思うヤツは少ないし、やっちゃうヤツはもっと少ない。

・日本人や日本企業がたとえ話の中に度々出てくる。ジョーク的な感じなのか敬意を込めてるのかは、そのときによっていろいろだが。

・「平均と最高の差」の話はかなり面白かった。そーゆう考え方を意識したことってなかったかもなあ。

・未来の展望は「予言」なんて安っぽい言葉を使うのが憚られるほどに的を射すぎてて、ただただスゴイとしか言いようがない。

とゆう感じで、ジョブズファンはもちろん、「何をした人なのかよく知らないけど今さら聞けない」て人でも十分楽しめると思う。

上映終了後に後ろの席に座っていた女性グループ (たぶんジョブズのことはあんまり知らない方々だとお見受けした) が、「スゴイ人だったんだね〜」と言ってて、あー本作の魅力を一言で表してる素晴らしい感想だなあと思った。

おわり。こーた ( @cota1Q82 ) でした。

関連情報

本作の予告編はこちら (1分半ほどの動画です) 。

書籍版はこちら。読んでみようかな。

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