予知夢 (東野圭吾)【読書】

      2014/07/17

君が生まれる前から僕たちが結ばれることは決まっていた。

予知夢 東野圭吾

東野圭吾著『予知夢』読了。2003年文春文庫 (2000年文藝春秋) 刊。270ページ。

深夜、16歳の少女の部屋に男が侵入し、気がついた母親が猟銃を発砲した。とりおさえられた男は、17年前に少女と結ばれる夢を見たと主張。その証拠は、男が小学四年生の時に書いた作文。果たして偶然か、妄想か……。常識ではありえない事件を、天才物理学者・湯川が解明する、人気連作ミステリー第二弾。

via: 裏表紙

とゆうわけでガリレオシリーズ2冊目の短編集である。『探偵ガリレオ』同様、本書もドラマの1stシーズン開始前に読んで以来の再読。

内容は例によってすっぽり忘れていたのだが、読んでる間にじわじわと思い出してくる作品もあったりして、タイトル通りの「予知夢」を見ているような感覚で読むことができた。『探偵ガリレオ』と読んだ時期はほとんど同じだし、本作がそれだけ印象的だった、てことなのかもしれない。

『夢想る〈ゆめみる〉』『霊視る〈みえる〉』『騒霊ぐ〈さわぐ〉』『絞殺る〈しめる〉』『予知る〈しる〉』の5篇。

前作の『離脱る〈ぬける〉』も含めて何だか似たような感じの作品が多くてちょっとネタ切れ感はある。それに「科学関係なくね?」て話もだんだんと増えてきたような気もするが、湯川先生の論理展開は相変わらずカッコイイし、似たようなテーマでも細かいところの違いで十分楽しめる。

最初のころはけっこう協力的だった湯川先生も、霊的でオカルトチックなネタばっかり持ち込まれて徐々に嫌になってきている。そのあたりの地味な変化も何だか楽しい。

5篇のなかでお気に入りなのは『絞殺る』かなあ。オカルト色がほとんどないところが良い。やっぱり前振りが幽霊とかだとあまりに安直な感じがして入り込めないんだよなあ。

あと『絞殺る』や『予知る』なんかはちょっと変わった終わりかたなのも何だか印象的だった。近作の湯川先生は「犯罪はやっぱりダメ」てスタンスだけど、この頃は「まあトリックがわかれば良いじゃん」て感じでそんなに厳しくないというか。でもそんなところに人間味があるような感じもして何だか面白い。

ドラマ版は何だか細かいところけっこう変わってるっぽいみたい (あんまり覚えてない) だし、そのあたり比較して読むのも面白いかもしれない。

ボリュームも程よいし、サクッと読めて楽しめる東野さんらしい作品。長編も良いけどやっぱり短編だなあガリレオは。

おわり。こーた ( @cota1Q82 ) でした。

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