有頂天家族 (森見登美彦)【読書】

      2014/07/17

阿呆の血のしからしむるところ。

有頂天家族 森見登美彦

森見登美彦さんの小説『有頂天家族』を読みました。狸の一家が主人公とゆう、とっても可愛らしい毛玉ファンタジーです。森見さんの小説を読むのはこれで4作目。だいぶ慣れてきました。

▼▼▼これまでに読んだ作品はこちら。

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本作は昨年 (2013年10〜12月) 放送されていたアニメを先に見ていたので、頭の中でアニメの映像を思い出しながら読みました。とっても読みやすかったですし、アニメを見ていてさっぱりわからなかった人間関係 (狸関係とゆうべきか笑) の背景なんかも補うことができてよかったです。

映像 → 原作小説の順番だと、いろいろと補完できて、けっこう楽しめるもんです。これが逆だとアラばっかり目についちゃって、なかなかうまくいかないことも多いです。

ただ、逆に映像的なイメージが強すぎちゃって、小説的な風味はちょっと損なわれちゃったのかな、とゆう気もしました。

狸なのか、化けた人間の姿なのか、どっちをイメージしてもいいような場面もたくさんあるんですよね。そーゆうシーンのイメージって、本来は読み手にある程度の自由が与えられてるわけですし、その自由が「小説」とゆう媒体の一番魅力的な部分だと思うんですよね。んでこの小説はそーゆうちょっとふわふわした部分が一番オモチロイところのような気がしました。

アニメはかなり原作に忠実で、それはとても素晴らしいことなんですが、イメージの制約が増えちゃった部分はあるような気がします。

アニメを知らずに読んだらもっと自由に読めたんじゃないかと。まあ、画を見てないととてもじゃないけど想像が追いつかなかっただろうなあなんて情景もたくさんあったので、どっちもどっちなところはあるんですが。

あと4作目にして気づいたんですが、本作に限らず森見さんは、クライマックスの大乱闘シーンの描きかたがとても巧いなあと思います。その後に大団円も含めて。

だいたいちょっと破綻するんですけど、その塩梅が絶妙なんですよね。積み上げてきた積み木を、壊すところまでしっかり見せてくれるとゆうか。しかも壊しかたもとってもキレイです。

登場人物全員に見せ場があるし、結末もだいたいほっこりできます。

クライマックスへ向かっていくときはぐいぐい引っ張ってくれて、終わったあとは、その後もチラ見せしてくれたりしてイイ感じの余韻を残しながら幕を引いてくれます。なんともエロチックなんだよなあ。

本作はその辺りも含めて、今まで読んだなかでは、何とゆうか一番「らしい」作品だったんじゃないかなとゆう気がします。

続編も執筆中だとか。本作のキャラクタたちはみんなステキなので、彼らにまた会えるのはかなり嬉しいですね。楽しみだー!

おわり。蛙の次男が好き・こーた ( @cota1Q82 ) でした。

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▼▼▼▼▼

今本屋さんに並んでるのは、アニメに合わせた新しい表紙になっちゃいましたけど、僕はこっちのが好きだなあ。

森見登美彦著『有頂天家族』。2010年幻冬舎文庫 (2007年幻冬舎) 刊。423ページ。

「面白きことは良きことなり!」が口癖の矢三郎は、狸の名門・下鴨家の三男。宿敵・夷川家が幅を利かせる京都の街を、一族の誇りをかけて、兄弟たちと駆け廻る。が、家族はみんなへなちょこで、ライバル狸は底意地悪く、矢三郎が慕う天狗は落ちぶれて人間の美女にうつつをぬかす。世紀の大騒動を、ふわふわの愛で包む、傑作・毛玉ファンタジー。

via: 文庫版裏表紙

 -小説

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