コンテイジョン (2011)【映画080】

      2014/10/31

【恐怖】は、ウイルスより早く感染する。

コンテイジョン スティーブンソダーバーグ

スティーブン・ソダーバーグ監督の『コンテイジョン』を観ました。Contagionとは「接触感染」という意味で、そんなタイトル通りの、未知のウイルス感染拡大 (と収束) を描いた、社会派パニックスリラーです。

タイトルこそおぞましいですが、映画自体は実に淡々と進んでいきます。ソダーバーグはこーゆう規模がデカくて硬派な社会派サスペンスはホントに巧いですね。ジワジワ怖いです。盛り上がりはないんですが、その分リアリティが凄まじくて、ぼくはけっこう好きな雰囲気だなあ。

群像劇!

群像劇なのもいいですね。特定の人物に肩入れするわけでもなく、本当に静かに進んでいきます。

オールスターキャストで誰が死ぬかわからない、てのも何気に面白いです。ウイルス感染の映画って、あーこいつは主役だし死なないんだろうな、てのがだいたいわかっちゃいますし、逆にそれが不自然に映ってしまうことさえありますからね。ご都合主義的とゆうか。

群像劇だとその点はあんまり気にならないです。それに何しろグウィネス・パルトロウとゆう超大物が真っ先に死んでしまいますし、この映画は誰が死んでもおかしくないんだな、てのが最初っからばっちり植えつけられてしまいます。何とも贅沢な使いかたです。

マット・デイモンは普通のおっさん

大好きなマット・デイモンが出てる、てのがこの映画観たかった最大の要因なんですが、今回のマット・デイモンは何とゆうかまあ、普通のおっさんです。普通のおっさんなんですが、当たり前ですけどやっぱりマット・デイモンで、そんなところが面白いです。

ウイルスに感染しないというある種の特別な存在ですが、その辺りにあまり深入りしないところがこの映画のすごいところだと思います。普通はこのマット・デイモンまわりで物語を展開したくなるところなんだけどなあ、あくまでも一般市民として描かれます。

内面的な葛藤を抱えた役どころはホントに巧いんですよねこのひと。そーゆう「普通っぽさ」が好きなんだよなあ。奥さんのデジカメ観ながら涙するシーンはとても素晴らしいです。

モーフィアス!

ウイルス対策の責任者にローレンス・フィッシュバーン。『マトリックス』のモーフィアスが仕切ってるなら安心です笑。

でも冗談抜きにしてこのひとはホントに安定感があるんですよね。清濁併せ呑む度量の広さとゆうか、現実的なところも好きです。

自分の身内だけ避難させようとして問題になったり、そーゆうミスもするような、決して完璧なリーダーではないんですけど、最後は自分の正義というか、ケジメをきちんとつけるあたりはいつも通りのフィッシュバーンです。

人間的な弱さと強さ、その配分が絶妙です。

ジュード・ロウの胡散臭さ

ジュード・ロウがブロガー役で出ています。映画の主要キャストにブロガーが出てくるのってはじめて観たなあ。こうやってブログを書いてる端くれとして、何だかちょっぴり嬉しくなります。

でもこのジュード・ロウは相当インチキ臭い役柄です。それがまた似合うんだよなーこのひとは笑。

つかおんなじソダーバーグ監督でジュード・ロウ主演の『サイド・エフェクト』を観たときに、イマイチしっくりこなかった謎が解けました。ジュード・ロウが持ってる雰囲気って、本質的に胡散臭いです笑。だから正義漢な役は全然似合わない。

その点このブロガーの役はピッタリですね。でも何だか「ブログ」というメディアそのものが貶められたみたいな感じになっちゃってるのは、ちょっと哀しかったなあ。

さいごに

大きな盛り上がりはない、と書きましたが、「Day 2」からはじまって最後「Day 1」で終わるところで「うおー!!!
」てなりました。ある意味最大の盛り上がりです。よーく観てると全体が大きなうねりになってるんですね、素晴らしい構成です。

ソダーバーグは『オーシャンズ』みたいな娯楽作も巧いですけど、やっぱりこの手の社会派のほうが面白いなあ。

映画はひとまず引退宣言しましたけど、ドキュメンタリーとか撮ってくんないかなあ、ものすごく観てみたいです。

おわり。また『トラフィック』観たくなった・こーた ( @cota1Q82) でした。

『コンテイジョン (Contagion)』。2011年アメリカ。スティーブン・ソダーバーグ監督。106分。

ある日、香港の出張から帰国するや体調不良を訴えていた女性 (グウィネス・パルトロウ) が、その2日後に突然はげしい痙攣を起こして意識不明に陥り、そのまま死亡してしまう。同じような事例が世界各地で相次ぎ、世界保健機関 (WHO) が動き出す。さらには、アトランタの疾病予防管理センター (CDC) や各国の衛生当局も未知のウイルスの特定とワクチン開発に乗り出すとともに、感染者の隔離と感染ルートの解明に奔走していく。そんな中、いち早く伝染病の警鐘を鳴らしたフリー・ジャーナリスト、アラン (ジュード・ロウ) のブログには情報を求める人々が殺到してくるが…。

via: allcinema

iTunes → コンテイジョン(字幕版)

 -2010年代の映画 , ,

ad

スポンサーリンク

  関連記事

グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札 (2013)【映画】グレース・ケリー vs. ニコール・キッドマン!女優力対決!

世界を動かした、一世一代の〈大芝居〉。

6才のボクが、大人になるまで。(2014)【映画】

4人の俳優が12年間家族を演じた。その歳月から生まれた、感動の物語。

探偵はBARにいる (2011)【映画】

大泉洋さん主演の映画『探偵はBARにいる』を観ました。笑いあり涙あり友情あり、アクションあり謎解きありと盛りだくさんで、何となく得した気分になれます。

100歳の華麗なる冒険 (2013)【映画】

100歳になっても未来は予測不可能。だから人生はおもしろい!

アメリカン・スナイパー (2014)【映画】英雄という名の合わせ鏡

米軍史上最多、160人を射殺した、ひとりの優しい父親。

ジミー、野を駆ける伝説 (2014)【映画】

今に息づく自由という大樹。それはかつて”名もなき英雄”が蒔いた一粒の種__。

グッド・ストライプス (2015)【映画】共感を斥ける平行線

わたしの人生には、たいしたドラマなんて起こらないはずだった。

パシフィック・リム (2013)【映画049】

怪獣対ロボットの戦闘シーンが全て、てくらいの超ド迫力。マッチョなパイロットとオタクの科学者、両者の視点と貢献が平等に描かれてるのもいいです。男の子の夢が全部つまった映画です。

メイジーの瞳 (2013)【映画091】

愛が何か見えているのは、きみの瞳だけ。

スパイ・レジェンド (2014)【映画】

奴が通った後に、生き残ったものはいない。

ad

スポンサーリンク

  Message

メールアドレスが公開されることはありません。

ad

スポンサーリンク

長いお別れ【映画感想】岸辺の旅(2015)

物理学に、ホール(正孔 / せいこう)という考え方がある。 整然と並んだ電子の列で、そのうちのひとつ

終わるまでが戦争です【映画】日本のいちばん長い日(2015)

降伏か、本土決戦か__。

迷路荘の惨劇 (横溝正史)【読書】

角川文庫・金田一耕助ファイルの8冊目『迷路荘の惨劇』を読みました。子どものころハマった金田一を、1年

ゼッタイ押すなよ!【映画】人生スイッチ (2014)

押したら、さいご。

マイベストグルメ!〜2015上半期〜

2015年の上半期に行ったお店の中から、特に美味しかった5店舗を選んでみました!

  • ランキングに参加しています。当ブログの順位は以下から確認できます。

    にほんブログ村 映画ブログ おすすめ映画へ

    ブログランキングならblogram track feed コタノト!



  • follow us in feedly