ゲド戦記 (2006)【映画085】

      2014/10/31

見えぬものこそ。

ゲド戦記 宮崎吾朗

映画館ではじめて観たときはけっこう面白いと思ったとゆうか、巷間で言われてるほどヒドいとは思わなかったんですが、久しぶりに再鑑賞してみたところ、悪いほうへ印象が変わってて驚きました。ちなみに初見から現在に至るまで、原作は読んでいません。

生と死、光と影といった表と裏のバランスみたいなおはなしはかなり好みです。ハイタカ (=ゲド。菅原文太) がアレン (岡田准一) に語りかける「死を怖れるということは、生きることを怖れて放棄することと同じ」みたいな人生哲学には、素直に「なるほど良いこというなあ」と思ったりもします。

扱ってるテーマはそれなりに重厚感があるんですよね。なのに何だか、全体的に安っちいんです。

プロットがめちゃくちゃとゆうか、物語としての連続性に乏しいとゆうか。各々のシーンは何かそれっぽくて、部分部分では「おっ」と思うんですけど、繋がってかないんですよね。だから全然入り込めない。

ドラゴンにまつわるはなしなんか特に顕著で、こじつけ感と唐突さったらないです。

ハイタカとクモ (田中裕子) が、過去の因縁に絡めて世界観の背景みたいなことをしゃべるんですが、あまりに説明的です。何つーか盛り込みすぎなのかなあ。

キャラクタもみんな雰囲気あるのに、イマイチ薄いんですよねー。何か惜しい感じがします。

よかったなあと思うのは、まずアレンの苦悩するような表情の描写。怖い顔です。

声優陣は皆さん素晴らしかったです。何かギリギリそれっぽい雰囲気の映画として成立してるのは、役者さんたちのチカラなのかなあとゆう気もします。

あとはクモのドロドロする描写とか、最期のほう節穴みたいな目になったり、ヘタウマみたいなタッチになるあたりは、あんまりジブリっぽくなくて面白かったです。

ほとんど文句みたいな感想になっちゃいましたが、ぼくみたいに原作知らないひとがこの映画を観て、何かわかんないけど原作”は”面白そうだからちょっと読んでみよっかな、なんて思う、そんなひとが何百人あるいは何千人にひとりくらいいたら、それでいいのなかなあなんて思ったりもします。

ぼくもそのうち読んでみよっと。

おわり。

▼▼▼▼▼

『ゲド戦記』。2006年スタジオジブリ他。宮崎吾朗監督。115分。

多島海世界”アースシー”では、西海域の果てに棲む竜が、突如、人間の住む東海域に現われ共食いを始めた。それに呼応して、世界ではさまざまな異変が起こり始める。世界の均衡が崩れつつあるのだった。偉大な魔法使い、大賢人ゲド (菅原文太) は、災いの源を探る旅に出る。やがて彼は、心に闇を持つ少年、エンラッドの王子アレン (岡田准一) と出会う。影におびえるアレンを伴い、旅を続けるゲドは、ホート・タウンの街はずれにある幼なじみテナー (風吹ジュン) の家に身を寄せる。そこには親に捨てられた少女テルー (手島葵) も住んでいた。彼女は、自暴自棄になっているアレンを激しく嫌悪する…。

via: allcinema

 -2000年代の映画 , ,

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