アメリカン・ハッスル (2013)【映画086】

      2014/10/31

奴らは生き抜くためにウソをつく__。

アメリカンハッスル

詐欺師たちの物語ですが、騙し騙され、みたいな部分がメインではありません。それよりは登場人物たちの関係性や会話劇を楽しむタイプの映画かなと思います。

おはなし自体がけっこう複雑ですし、時間軸もちょっと戻っては進んで……みたいなのを繰り返したりで飽きないテンポなんですが、若干のややこしさもあります。

何だか小説っぽい映画、とゆうか小説で読みたいと思うようなおはなしです。

小説といえば、計画にじわじわと綻びが生じて、だんだんとはなしが大きくなって手に負えなくなる、けど引き返すこともできずにどうしよう、みたいなノリは、大好きな伊坂幸太郎さんの小説と似たようなものを感じました。

けど役者さんの距離感とか表情とか、あと使われてる音楽なんかはやっぱり映画でよかったなあと思えますし、何だか小説と映画のいいとこ取りをしたような、何とも言えない絶妙な空気感がとんでもなく素晴らしい、そんなオサレな映画です。

キャラクタはみんな真に善でも悪でもない、小悪党と小市民といったひとたちで、けっこう変なひとたちなのに妙にリアリティがあって、全員がめちゃくっちゃ魅力的です。いそうでいないようなキャラの感じも、伊坂さんぽいなあと思ったポイントですね。

アーヴィン役のクリスチャン・ベイルは、いつものイケメンが見る影もないほどぶよぶよのズラ野郎ですが、生来のカッコよさが表情に現れたりしてすっごい不思議な感じです。見た目カッコわるくても自信たっぷりな内面に惹かれるってこーゆうことなのかあ。それとも単に普段のイケメンぶりがハミ出ちゃってるだけなのか。

エイミー・アダムス扮するシドニーは知的なエロがよく似合ってて、なのに何だか若干の田舎臭さも残ってるあたりが絶妙です。何か可愛いんだよなあ。

つかこの映画、場所柄からして何か全体的に田舎くさいんですよね。それに登場人物が全員いかがわしいんですけど、それなのに何かオシャレなんですよねー。やっぱオシャレ感て外見だけじゃないのかもなあ。

クリーニング屋の吊るされた服の中のシーンなんて、何であんな幻想的な感じになるのか、ちょっと意味わかんないくらいです。田舎臭いのにオシャレなこの映画を象徴するような、すげー良いシーンだと思います。

ブラッドリー・クーパー演じるリッチーは、FBI捜査官のくせに何気に一番嫌なヤツ。でも何だか憎めないところもあります。上司とのやりとりは最高だったなあ。釣りのはなしのオチが気になります笑。

そして一番イケてるのはやっぱりジェニファー・ローレンス。アーヴィンの妻ロザリンを演じています。このひとがもうめちゃくちゃで、大いに引っ掻き回してくれるあたりはおいしい役どころ。そして最高にキュートです。レンジの件とか最高に爆笑できますし、焦がした壁が映るたびにずっと笑えました。

シドニーとの女のバトルも面白かったです。何気に一番の見どころな気がします。

あと見直したのは市長のジェレミー・レナー。ジェレミー・レナーって、いっつも頭のネジが1本2本外れちゃったようなイカれた役ばっかりで、いままではだいぶ苦手だったんですが、今回はすっごいハマりました。

つかこの市長さんちょーいいひとなんですよね。一番善人かもしれない。ジェレミー・レナーは、熱いヤツだけどちょっとおかしい、みたいな役より今回みたく、悪そうだけど実は誠実、みたいな役のほうが断然合うような気がします。

大物マフィア、テレジオ役のロバート・デ・ニーロはさすがの存在感。つかだいたいいつもマフィアだなデ・ニーロ笑。1シーンしか出てこないのに一番緊張感あるシーンになってて怖いです。

てかシークが絡む件もだいたい笑えるんだよなあ。最初の短剣渡すとことか最高です。そいえば最後のほうでも市長が短剣大切にしてたみたいなシーンがあって、笑えると同時にホント良いひとだなあってグッときて、妙な感情になるんですよね。

何か長いけど無駄な部分がひとつもなくて、なのに一回観ただけじゃ全部フォローしきれなくて、もう何回か観たいなあと思える最高の映画でした。今年1本目の映画館で観た映画でしたけど、早くも今年イチかもしれません。面白かったー!

おわり。

▼▼▼▼▼

『アメリカン・ハッスル (American Hustle) 』。2013年アメリカ。デヴィッド・O・ラッセル監督。138分。

太鼓腹で一九分け頭のアーヴィン (クリスチャン・ベイル) は、愛人にして相棒のセクシー美女シドニー (エイミー・アダムス) と完全犯罪を続けてきた天才詐欺師。そんな2人はある時ついに捕まってしまう。ところがイカれたFBI捜査官リッチー (ブラッドリー・クーパー) は、もっとデカいヤマを狙ってアーヴィンに捜査協力を迫る。こうして危険な囮捜査をするハメになったアーヴィン。やがて彼らのまいたエサに期待以上の大物が引っかかってくる。そんな中、嫉妬に狂ったアーヴィンの妻ロザリン (ジェニファー・ローレンス) の予測不能の行動が作戦全体を混沌へと陥れてしまい…。

via: allcinema

▼▼▼予告編はこちら (2分ほどの動画です) 。

 -2010年代の映画 , ,

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