アウトブレイク (1995)【映画090】

      2014/10/31

絶滅するのは人類か、ウイルスか。

Outbreak

『アウトブレイク (Outbreak)』鑑賞。1995年アメリカ。ウォルフガング・ペーターゼン監督。127分。

エボラ出血熱を遥かに凌ぐ致死性を持つウィルスの恐怖と、それに立ち向かう人々の姿を描いたパニック・スリラー。アフリカ奥地で発生した未知の伝染病がアメリカに接近。厳戒の防護措置が取られるもウィルスはとある地方都市に侵入!街は完全に隔離され、米陸軍伝染病研究所はウィルスの謎を懸命に解き明かそうとするが……。

via: allcinema

主演はダスティン・ホフマン。共演にレネ・ルッソ、モーガン・フリーマン、ケヴィン・スペイシー、キューバ・グッディング・Jr、ドラルド・サザーランドなど。

集団感染などを意味する「アウトブレイク」とゆう言葉は、この映画をきっかけに一般にも定着したように思う。

感染もののパニックサスペンスの代名詞的な映画でもあり、改めて観てもやっぱり素晴らしい。つかほとんど忘れてたんで、初見みたいに楽しめた。

現在に至るまで、伝染病系のパニック映画で本作を凌ぐ面白さの作品て『コンテイジョン』くらいじゃないかなあ。

90年代!

ウォルフガング・ペーターゼンとかレネ・ルッソとかって、何だかすげー懐かしい。最近観ないけど何やってんだろ? (ちょっと調べてみたらレネ・ルッソは『マイティー・ソー』シリーズに出てるのね。観たことないから知らないや)

てかこの前観た『逃亡者』もなんだけど、90年代は良質なアクション・サスペンスがホントに多い

何だろ、技術的な側面とアイデアのバランスが絶妙なんだよなあ。技術ってのは、撮影も含めた映画を作る技術もだし、映画の中で出てくる科学技術も何だか程よい。

最近だとCGで何でもできちゃうし、コンピュータやスマホの普及で、映画の中の世界でも (とゆうか現実でも) すごいことがけっこう簡単にできてしまう。

それはそれでまた新しいアイデアも出てくるんだけど、制約がどんどん無くなって逆に難しい部分もあるように感じる。

映画全体のスピード感は早くなるし、何だかごちゃごちゃして疲れるだけ、みたいなアクション映画がほとんどだからなあ最近は。

90年代くらいの文明レベルって、少なくともぼくにとってはいろんな意味で「ちょうどいい」感じがする。

ケヴィン・スペイシー!

よくよく考えるとけっこうなハチャメチャ展開なんだけど、演技派の役者さんが多数出演してるおかげで何とかなってるみたいなところがある。お芝居のチカラってすげー。

セリフが随所にオシャレなだよなあ。特にケヴィン・スペイシーが、出てきた瞬間から存在感抜群でヤバイ。

つかもう最初っから「あーこいつはやられちゃうな」てニオイがプンプンなんだけど、そーゆうのを若干仄めかしてるあたりなんかも含めて素晴らしい。

弱っていく役って難しいからなあ、それなりのひとがやらないと様にならない、てのもあるよなあなんてことも思ったりした。

ちょっと調べてみたら、この年は他に『セブン』と『ユージュアル・サスペクツ』に出演しているのね。神がかってるなあ。キレキレなのもナットク。

わかりやすい伝染の様子

ウイルスが伝染していく前半の展開は、なかなか見応えがあって面白い。映画を観ている観客だけに全貌がわかるようになっている、てのが良いんだよなあ。神の視点。

緊迫感もハンパじゃなくて、観てて思わず「あー、やばいって!」て言いたくなる感じ笑。ずっとしかめっ面で観てしまう。

後半の宿主を捜す展開は、うまい具合に答え合わせみたくなっている。前半の説明がわかりやすいから、真相に近づいてる感覚を共有できるのが楽しい。

十分面白いサスペンスに仕上がってるんだからだから、ハデなアクションとか軍の秘密的な謎なんかはいらないように思うんだけどなあ。

後半のヤケクソ展開笑

後半だけってわけでもないんだが、所々展開がヤケクソなのも、ある意味この年代の映画っぽいなあなんて思う。ムダにアクションが多い笑。

あ、でも軍用ヘリって何であんなカッコいいんだろう。意味もなくワクワクしてしまう笑。

ダニエルズ大佐 (ダスティン・ホフマン) は正義感が強すぎて若干ウザい笑。てか軍隊であんなにスタンドプレイしたらいかんだろ笑。

上司のモーガン・フリーマンとか、あとは爆撃機のパイロットくらいの距離感が、現実感もあってずっとしっくりくる。まあモーガン・フリーマンはいいとこ取りでちょっとおいしすぎだけど。

後半は軍の目的が完全にダニエルズ逮捕になってたのもムチャクチャなんだよなあ。何とゆうか、そうじゃない感がすごい。

そもそもの「封じ込め作戦」からしてかなり映画的だなあと思う反面、アメリカだったらやりかねない、なんて思えてしまうあたりが、何だか笑えない怖さだったりもする。

国のため vs. 愛するひとのため

ダニエルズと軍上層部の対立構造から浮かびあがるひとつの主張には、なかなか考えさせられるものがあった。

無実の同国民を爆撃するために飛び立つパイロットに向かって、軍のお偉いさん (ドナルド・サザーランド) は「国のため」とゆう言葉を使っている。

一方のダニエルズは、感染してしまった元妻、いうなれば「愛するひとのため」に奔走し、爆撃を阻止しようと奮闘している。

このシーンへ至る過程はかなーり強引、とゆうかだいぶ安易で単純化された構図なんだけど、おかげで明快になってる部分もある。

国のためと愛するひとのため、どちらに正義があるのかとゆうような問題。なにやらマイケル・サンデル教授の白熱教室みたいじゃないか。

「国のため」なんて言葉はだいたいが嘘っぱちとゆうか、責任回避の口実のために使われることばっかりな気がする。現実感のない大義を掲げられると、多くのひとは思考停止に陥ってしまうんだよなあ。

ギリギリのところで回避したパイロットのドラマは何気に素晴らしい。現実の戦争回避も案外こんな感じで、現場の兵士の決断が左右するようなところが多分にあるのかもしれない。怖い怖い。

「愛するひとのため」なんてゆうと、近しいひとだけ助ければいいのかみたいな反論が出てきそうだけど、ぼくはそれでもいいんじゃないかと思っている。だって、ひとりを救えないやつが、大勢を救えるわけないじゃん

まずは何ごとも、目の前のコントロールできるところからコツコツと。それが結果的にもっと大きなことのためになってたらいい、そんなスタンスが理想だなあ。

さいごに

何だか映画とはあんまり関係のない、ちょっとマジメっぽいことも書いてしまったが、とってもわかりやすいハラハラドキドキ (&ラストのハチャメチャ笑) な娯楽映画なんで、何も考えずに楽しんでスカッとしよー。

てかけっこう複雑なおはなしなのに、考えなくてもわかりやすい、て何気にホントよくできてんだなあ

おわり。

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こちらの感想もよろしければ。

コンテイジョン (2011)【映画080】

逃亡者 (1993)【映画089】

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 -1990年代の映画

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