新幹線大爆破 (1975) 【映画096】

      2014/12/02

新幹線ひかり109号《東京-博多》が爆破される!!乗客1500人に生命を乗せて、かつてない恐怖と緊迫危険がノン・ストップで疾走する__。

新幹線大爆破

ちょっと前に観て、そのうち感想書こっかなあと思っているうちに宇津井健さんが亡くなってしまいました。この映画、高倉健さんが主演ですが、どっちかとゆうと宇津井健さんが主役みたいな感じです。

なので訃報では代表作に挙がってるかなとも思ったんですが、全く触れられてなくて何だかちょっと残念でした……。個人的に一番最近宇津井健さんを観たのは本作だったので。

どうも扱いが小さいんだよなあこの映画。今観てもあんまり古びてないですし、すげーと思うんだけどなあ。

『スピード』じゃん!

新幹線が舞台、てのはちょっと前に読んだ伊坂幸太郎さんの『マリアビートル』を思い出させます。

マリアビートル (伊坂幸太郎) 【読書】なぜ人を殺してはいけないのか (コタノト!)

なので何となく、新幹線内での乗客を巻き込んだあれこれ、みたいなのがメインのおはなしかと思って観はじめたんですが、良い意味で見事に裏切られました。

てかさ、時速80km以下になったら爆発するとか、『スピード』じゃん!てかてか、あの映画が大ヒットしたからこっちも再評価されたってことなんですね。

最初のほうはいろんな乗客が紹介されたりして、あーこのひとたちが騒動起こすんかなあとも思ってたんですが、大して触れられることもなく終わります。後半新幹線あんま関係なくなるし笑。

広げた風呂敷を全然畳みきれてないんですけど、何が伏線として利いてくるのか全く読めない、みたいな面白さがあったりもします。

アホみたいに豪華キャスト

これでもかってくらいめちゃめちゃ豪華キャストすぎて笑えます。ワンカット、どころか後ろ姿しか映ってないところにも (今では) 大物な俳優さん女優さんが出演されてるので、ウォーリーを探せ的な楽しみかたもできちゃう映画です。

高倉健さんはめずらしく完全な悪役。あーでもどうなんだろ、今でこそいいひとキャラですけど、当時は任侠映画にたくさん出てたからなあ、どんなイメージで受け止められてたのかちょっと謎です。

けどそれにしても普通に金目当ての犯行だよなあ。義理を通すみたいなカッコよさはないような気がします。まあ何で「堕ちた」のかみたいな描写はあるんですけど、あんまりナットク感は得られなかったなあ。

管制室の宇津井健さんと、運転士の千葉真一さんのコントラストが良いです。冷静な頭脳派と熱血漢とゆう組み合わせは、『タワーリング・インフェルノ』のポール・ニューマンとスティーブ・マックイーンと重なりますね。

あとこのふたりが結局最後まで会わない、てところも何だかカッコいいなあと思いました。

千葉真一さんは激しくアクションするのかと期待してたんですけど、最後まで座ったままでしたね笑。

文明度がわからない

当時の技術力とか社会の仕組みとか、いわゆる「文明度がよくわからない」みたいなところが、今観ると良いアクセントになってて面白いなあと思いました。

やることのアイデアがいちいち新鮮なんですよね。「へぇ〜そんな手があるんだあ」の連続で、全然先が読めない。

新幹線の中、管制室、警察、犯人と、けっこう複雑なんですけど、わかりやすくてすんなり理解できるあたりもよくできてんなあと思います。

前半はけっこう細かく、ひかり109号がどこにいるか、何が問題なのか、てのがかなりわかりやすく表示されてましたしね。管制室のデッカい電光板みたいなのが一躍買ってます。

後半は新幹線関係なくなっちゃうんであれですが、今どの辺りにいて残り時間どれくらい、てのがもうちょっとわかりやすかったらよかったのになあなんて思ったり。

信じられない不運

だんだんとヤケクソ展開になってくるんですが、いろいろとツッコミながら観られるのも面白いです。

例えば、爆弾の解除方法を預けておいた喫茶店が火事に遭う、てのがもう「どんだけ運悪いんだよ」と思わず画面に向かって言いたくなっちゃう感じ。視聴者参加型です。

けど不思議とあんまりムチャな感じはしないんだよなあ。まあそんなこともあるかなと、何だかナットクできてしまいました。

回想の挿みかたが唐突なのも面白いですし、ラストが空港ってもの画になっていいですね。『ブリット』なんかもそうだったなあ。

何だかちょっとモヤッとする終わりかたでしたけど、あれはあれで妙な余韻があっていいのかもしれません。

▼▼▼▼

何だかこんな映画が70年代に日本で製作されてたなんて、かなりの衝撃でした。ハリウッドに全然負けてないじゃん!

日本のアクション映画が本作の流れで発展してかなかったのはホントもったいなかったなあて思います。海外で再評価されて、みたいな流れも何だか悔しいですしね。国内でももっと評価されていいのになあ。

今だとSNSとか口コミで拾ってもらえそうですけど、当時は難しかったんだろうなあ。

何だか国内外含めてこーゆう埋もれちゃった映画って、もっとたくさんあるんだろうなあ。そーゆうの掘り出してくのはなかなか楽しいかもしんない、なんてことも思ったりしました。

おわり。

にほんブログ村 映画ブログ おすすめ映画へ

▼▼▼▼

『新幹線大爆破』。1975年東映。佐藤純弥監督。153分。

新幹線の乗客を人質にとった爆弾脅迫事件が発生した。爆弾は走行中の新幹線に仕掛けられており、列車の速度が時速80キロ以下になると爆発するという。巧みなポイント切り替えによって、新幹線は速度を維持したまま南下していく。だが、その終点は間近に迫りつつあった……。

via: allcinema

 -1989年以前の映画 , , ,

ad

スポンサーリンク

  関連記事

恐怖の報酬 (1953)【映画】

南米の油田で発生した大火災を消火するため、ニトログリセリンをトラックで運ぶ4人の男を描いた傑作サスペ

悪魔の手毬唄 (1977)【映画093】

可憐な手毬唄にのって起こる、凄絶な連続殺人。

スタンド・バイ・ミー (1986)【映画】

12才の夏、誰も大人になんかなりたくなかった…。

ジャッカルの日 (1973)【映画】

ドゴール暗殺計画をひっさげて ジャッカルがやってくる!

ウォール街 (1987)【映画050】

今観ても全く古びていないことに驚きました。ゴードン・ゲッコーが強烈なインパクト!

フルメタル・ジャケット (1987)【映画】

Born to Kill.

マイベスト・ヒッチコック!

生誕115周年てことで (中途半端笑) !

ブリット (1968)【映画072】

語り継がれるカーチェイス。刑事アクションの傑作。

フレンチ・コネクション (1971)【映画027】

『フレンチコネクション』鑑賞。とにかく説明してくれない不親切な映画ですが、何かよくわかんないながらも観てるとじわじわ面白くなってきます。カーチェイスは圧巻!

エイリアン (1979)【映画038】

『エイリアン』鑑賞。気持ち悪さや怖さはもはや「芸術」といっていいかもしれません。エイリアンのヌルヌルネバネバした質感がとにかく気持ち悪くて怖いです。

ad

スポンサーリンク

  Message

メールアドレスが公開されることはありません。

ad

スポンサーリンク

長いお別れ【映画感想】岸辺の旅(2015)

物理学に、ホール(正孔 / せいこう)という考え方がある。 整然と並んだ電子の列で、そのうちのひとつ

no image
横山秀夫の警察小説にハマる

いまさらですが、横山秀夫さんの小説にハマっています。 サクッと気楽に読める小説を、と手元にあった『深

終わるまでが戦争です【映画】日本のいちばん長い日(2015)

降伏か、本土決戦か__。

迷路荘の惨劇 (横溝正史)【読書】

角川文庫・金田一耕助ファイルの8冊目『迷路荘の惨劇』を読みました。子どものころハマった金田一を、1年

ゼッタイ押すなよ!【映画】人生スイッチ (2014)

押したら、さいご。

  • ランキングに参加しています。当ブログの順位は以下から確認できます。

    にほんブログ村 映画ブログ おすすめ映画へ

    ブログランキングならblogram track feed コタノト!



  • follow us in feedly