キャスト・アウェイ (2000)【映画】

      2014/10/31

世界の果てで彼の旅が始まった…。

キャストアウェイ トムハンクス

『キャスト・アウェイ (Cast Away) 』鑑賞。2000年アメリカ。ロバート・ゼメキス監督。144分。

チャック (トム・ハンクス) はフェデックスに勤めるシステム・エンジニア。ある日、彼の乗った飛行機が太平洋上で墜落。奇跡的に一命は取り留めたものの、彼が流れ着いた先は誰もいない無人島だった……。

via: allcinema

トム・ハンクスの無人島生活をひたすら描いた映画だと思っていたのだが、思ったよりも前日譚&後日談が長くて驚いた。まあ結局のところ印象は薄いから、蛇足っぽさは否めないんだけど。

突然の墜落

圧巻の墜落シーンは、どーなるのか分かっているのに恐ろしい。

機内のトイレに入って、何気なく指の絆創膏を剥がしてるときに突然、てのが良い。つかあの指のケガは何か意味があったんだろうか。まあ何気ない感じが良かったから意味とかなくてもいいんだけど。

こんなにリアルで緊張感のある墜落シーンて、最近だと『フライト』に匹敵するなあと思っていたら、なーんだ監督おんなじロバート・ゼメキスじゃん。墜落撮らせたら世界一の監督さんなんだなと、妙にナットクしてしまった。

律儀な会社員

時間に厳しい仕事人間、てのは墜落前にも描かれてるんだけど、島についてからも象徴的なシーンがいくつかある。

流れ着いた直後に、一緒に流れてきた積み荷を拾うシーンなんかは、大切な荷物を集めなければとゆう職務としてやっている感じが滲み出ている。動きや佇まいだけでそんな性格をしっかりと表現できちゃってるあたり、トム・ハンクスさすがだなあと思う。

死体となって流れ着いた同僚のお墓を作って埋葬して上げるところなんかもマジメだなあと思う。さりげなく「今」が1995年だってこともわかるように出来てて実に巧い。

トム・ハンクス一人芝居

前後は抜きにして、ほぼ全篇トム・ハンクスの一人芝居。あんまり余計な独り言を言わないところが良い。しゃべらなくても間が持つんだよなあ。

島パートではほとんど”anybody (誰か)”と”help (助けて)”、”Wilson (ウィルソン)”くらいしか言ってない笑。

何か辛くて悲しいおはなしなのに、ちょこちょこ爆笑できるのもトム・ハンクスだなあと思う。

荷物を開けたら出てきたドレスを、一応合わせてみるところとかちょー可笑しい。

無人島は辛いよ

観ててなるほどなあと思ったのは、とにかくよくケガをするってとこ。いちいち痛々しくてちょっと観るのがしんどいなあと思うほどだった。

無人島サバイバルってなると、とにかくモノがないとか餓えとかばっかりの描写になりがちだけど、外傷がバカにできないなあと思った。

全然別種の映画だけど、『ハンガーゲーム』でもケガで死ぬのが一番多いって言ってたしなあ。

いちいちなんかするたびに、擦りむいたり、ぶつけたり、えぐれたり。止血もままならないし、そのたびにイヤになる。地味だけどいちばん辛い。

ウィルソン

友達代わりのバレーボール、ウィルソンが助演賞もの。何も演技しないどころか動きすらしないのに、チャック同様じわじわ感情移入できるところが素晴らしい。

顔はかわいくもなんともねーんだけどなあ。つか知らないひとがみたら顔なのかどうかすら分かんないレベル。

やっぱ顔書いて毎日話しかけてると愛着湧くよね。ぼく自身カワイイぬいぐるみとかにはけっこう目がないほうだから、気持ちよくわかる。

はじめて火を起こせたシーンで、ちょこちょこウィルソンを気にしながらやるのが何ともいえない空気感でおかしい。ライター持ってないか?とか話しかけてみたり。

ムカついて投げた後、顔書き直してあげるあたりも良いんだよなあ。”I know you, I know you (おまえの顔は覚えてるぞ) ” とか言いながら、ちょー嬉しそう。

そして本作のクライマックスは、このウィルソンとの分かれのシーン。嗚咽まじりの”I’m sorry, Wilson (許してくれウィルソン) “の連呼が胸を締めつける。

退屈な後日談

ウィルソンの件が辛すぎるから、その後の展開はかなり物足りなくて蛇足に感じてしまう。正直退屈。いっそのこと発見されたところで終わっても良かったんじゃないかとさえ思う。

元フィアンセのケリー (ヘレン・ハント) と再開するシーンなんかは、一昔前の日本の安いトレンディドラマみたいでかなり残念だった。

つかこの映画のすごいところは、漂流していた4年間は完全にチャック側の視点のみで、他の人たちは全く描いていないところにある。普通は失った側の視点も少し挿みたくなっちゃうんじゃないかって気がする。

で、ヘレン・ハントは描かれていない歳月を埋めるお芝居をよくやってたと思うけど、やっぱりちょっと状況に隔たりがあり過ぎて、何だかチグハグに感じてしまう。観てるこちらがちょっとついていけない感じ。

あーでも「ナッシュビルにフットボールチームができたって?」の会話は良かったなあ。「あと1ヤード足らなくて負けたのよ」とか返してて、何ともアメリカ映画らしくて好き。

テネシー・タイタンズ – Wikipedia

第34回スーパーボウル – Wikipedia

さいごに

後半は退屈だったけど、ラストはけっこうよかった。

ひとつだけ開けなかった荷物を届けて、帰り道で受け取り主に出会う。道を教えてくれるベッティーナ (ラリ・ホワイト。本業は歌手らしい) もキレイだったし妙に存在感があってよかった。

去っていく車を見ながら、ニヤッとするチャックのラストカットで、観てるこちらも思わずニヤリとできる、ステキなエンディングだった。

おわり。

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