アンノウン (2011)【映画】

      2014/10/31

目覚めると、妻さえも”自分”を知らなかった__。

アンノウン リーアムニーソン

『アンノウン (Unknown) 』鑑賞。2011年アメリカ / ドイツ。ジャウマ・コレット=セラ監督。113分。

『96時間』のリーアム・ニーソンを主演に迎えた、ベルリンを舞台に繰り広げられるアクション・スリラー。交通事故から目覚めると妻が自分のことを忘れ、別の男が自分に成り済ましていた上に、何者かに命を狙われる羽目になった男が、奪われた身元を取り戻そうと奮闘する。

via: シネマトゥデイ

主演はリーアム・ニーソン。共演にダイアン・クルーガー、ジャニュアリー・ジョーンズ、ブルーノ・ガンツなど。

感想を一言で表すと、前半はヒッチコック・テイスト、後半は完全に「あの映画」笑

オチまでたどり着いちゃうとちょっとガッカリ、てのは良いサスペンスの常なのかな、て気もする。まあ、経過はめっちゃ楽しめたからいいか。

ヒッチコック・テイスト!

この監督さんの作品を観るのは本作がはじめてなのだが、落ち着いた画の質感なんかはかなり好みで気に入った。雪のベルリン素晴らしい!

前半はぼくの大好きなヒッチコックを意識してんのかな、て思わせるシーンが散りばめられているのも何だか嬉しい。

奥さん役のジャニュアリー・ジョーンズなんて、いかにもヒッチコックが好みそうなブロンド美女っぷり。つかヒッチコック・テイストを感じさせる要因の半分くらいは、この女優さんの佇まいだったりする笑。

事故のシーンで一瞬ストップ・モーションになったりとか、あとマーティンが覚醒するカットなんかは画的にも面白い。

MRIから出てきていきなり襲われるシーンでは、看護師さんが襲われるところが鏡越しに映ったと思ったら、ドサッと目の前に死体が倒れてきたりとか、ドキドキを誘う演出が実に見事。

一番いいなあと思ったのは奥さんと再会するシーンで、ぼやけた背景がじんわり傾いていくカット。記憶障害っぽさをうまいこと表現できてるつーか、「あれ?主人公のほうが何か勘違いしてんのかな?」て気にさせて巧い。

夢とか幻覚とかが絡むような、内面的なミステリに進んでくおはなしなのかな、て疑いを抱かせる効果もあるように思う。ヒッチコックでゆうと、ちょっと『めまい』ぽいんだよなあ。

あとこのおはなしのすげーところは、はなしがどこへ向かってんのか全然わかんない、てところ。

主人公は自分が正しいのかも分からず、なのに突然襲われたりとかして、何やってんのかが観てる側はもちろん、主人公自身もよくわかっていない。

やっぱりヒッチコックにはその手のおはなしが多くて、『裏窓』とか『知りすぎていた男』とか『北北西に進路を取れ』とか、挙げればキリがない、つかほとんどがそーゆう「わからないサスペンス」な気がする。

やっぱ「何だかわからない」てのが一番ドキドキするんだよなあ。『Unknown』なんて面白味のないタイトルだなあなんて最初は思ったけど、なるほどピッタリだ。

安定のリーアム・ニーソン笑

リーアム・ニーソンて、放ってる熱量が高すぎて自分からトラブルを引き寄せちゃってるようなところが多分にある。すんなりいけるところでも、ムダにキレちゃってはなしがややこしくなってるってゆうか。

何つーかキレっぷりが怖すぎて、ちょっとした異常人、狂人の域なんだよなあ笑。とにかくそんなにキレなくてもいいじゃんよって思っちゃう。イチイチ疲れるおっさんだホント。

ホテルの警備とかがまともに取り合ってくれないのもちょっと仕方ない感じがするとゆーか、いきなりあんなに突っかかってこられたら、怪しくなくても怪しむって普通。

かといって落ち着いてるときは哀愁漂いすぎててムダに重くて、かえって笑えちゃったりもするし。もはや存在がネタなんだよなあ笑。むしろコメディに出て欲しいなあ。あ、今度『ted』の監督の新作に出んのか、楽しみすぎる笑。

登場のシーンから、もう何か佇まいが学者じゃないつーか、ガタイよすぎて明らかに強そうすぎだしなあ。

真相までたどり着くと、うんやっぱそうだよねってことになるんだけど、逆にある意味「その仕事」向いてないよね笑。

つかボーンじゃん笑!

中盤のカーチェイスあたりから、どうも物語の雲行きが怪しくなってくる。うん、つかこの設定、完全に『ジェイソン・ボーン』シリーズじゃねーかよ笑!

ただの植物学者にしてはすげードラテクの持ち主で、何かおかしいと思ったんだよなあ、なるほどそーゆうことか。

設定つーか、舞台がベルリンだったり、タクシーでカーチェイスしたり車が川に落ちたり、もうなんか細かいシーンもよくよく考えるとちょー似てる笑。こんなにかぶってて文句とか出なかったんだろうか。

そいや冒頭でも「奥さんエライ若くね?」とか思ったり、そーゆうちょっとモヤモヤしてた疑問が一気に解決する、て意味では、まあよくできてるってことなのかもしんないけど。

ま、カーチェイスはなかなか迫力があって楽しめたからいっか。

さいごに

タクシードライバーで協力者のダイアン・クルーガーもステキだったなあ。あーゆうスラッとした体型の美女って好き。美人なのにカワイらしいファッションが似合うのも素晴らしい。

あとブルーノ・ガンツも相変わらずの変なキャラクタで出てきたりして、全体的にキャストが渋い笑。ちょっと重すぎるかなと思ったけど、この手の映画って、ともすると安っぽくなっちゃいそうだから、こんくらい重厚感があったほうがいいのかもしれない。

ところどころ「格言」みたいなセリフが出てくるのもとってもオシャレ。なかなかよくできたサスペンスだったー。続編も作んないかなあ、てもう「Unknown」じゃなくなっちゃったけど!

おわり。

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オマケ

本作のジャウマ・コレット=セラ監督の新作『フライト・ゲーム』は9月6日から公開。リーアム・ニーソンと再タッグ、つーことはある意味本作の続編か笑。

ぼくはお先に試写会で観てくる予定、つか本作観たのはその予習を兼ねてってことだった実は。

映画『フライト・ゲーム』 9.6[SAT]ROADSHOW

同じくセラ監督が製作を担当した『記憶探偵と鍵のかかった少女』も9月27日公開。

これもどっかで聞いたことのあるタイトルでちょっと不安だが、面白そうではある。

映画『記憶探偵と鍵のかかった少女』9月27日より新宿ピカデリー他全国ロードショー

リーアム・ニーソンは『ted』のセス・マクファーレン監督最新作『荒野はつらいよ ~アリゾナより愛をこめて~』にも出演。10月10日公開。コメディ絶対ハマると思うから楽しみ。

映画『荒野はつらいよ ~アリゾナより愛をこめて~』 10.10ROADSHOW

リーアム・ニーソンのアクション・サスペンスと言えば『96時間』。本作よりもアクション要素は多めだが、キレっぷりは似たりよったり笑。

▷ 96時間 (2008)【映画】

テイストが似ているヒッチコック映画。幻想的な雰囲気は『めまい』がよく似ている。展開的に一番よく似てるのは、『知りすぎていた男』かなあ。

めまい (1958)【映画066】

おなじみ『ジェイソン・ボーン』3部作。本作と観比べてみよう笑!

ボーン・アイデンティティー (2002)【映画】

ボーン・スプレマシー (2004)【映画】

ボーン・アルティメイタム (2007)【映画039】

あらすじ&予告編

あらすじはこんな感じ。

ベルリンで交通事故に遭ったマーティン・ハリス (リーアム・ニーソン) が意識を取り戻すと、妻 (ジャニュアリー・ジョーンズ) が自分のことを忘れ、見知らぬ男 (エイダン・クイン) が自分に成り済ましていた。異国の地で身元を証明する手だてがない中、彼は訳も分からぬまま何者かに命を狙われる羽目に。タクシー運転手ジーナ(ダイアン・クルーガー)の協力を得て、マーティンは真相究明に乗り出すが……。

via: シネマトゥデイ

予告編はこちら (1分20秒ほどの動画) 。▷ 映画『アンノウン』予告編 – YouTube

iTunesで観る。▷ アンノウン(字幕版)

Amazonで観る↓。

 -2010年代の映画 ,

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